今年度の大検実施/「中卒以上」外して初

外国人学校生338人が受験

国立大志望の朝高生にまだ高いハードル


 今年度の大学入学資格検定(大検)が1〜4日、全国47会場で行われた。

 高校卒業資格を持たない者に大学受験の道を開く大検は、高校中退者などと共に、いまだその卒業によっては大学受験が認められていない(過半数の公私立大は独自に認定)朝鮮学校生徒がとくに国立大へ進むために多く利用されている。

 今回は、文部省が昨年7月に「中学卒業者」の要件を外して16歳以上なら誰でも受けられるよう受検資格を緩和してから初めての検定となった。昨年まで朝高生は「中卒以上」の要件をクリアするために通信制や定時制の高校に在籍するという3重の負担を強いられていた。今年から、3重の負担が2重になったとは言え、根本的な解決には程遠い。

 文部省の集計によると、今年出願した外国人学校生は388人。その多くが朝鮮学校生徒だという。

  全体の出願者は過去最高の2万1288人で、前年度に比べ1167(5・8%)増加した。

 府内の国立大を志望し、今回、大阪市内で大検を受検した大阪朝高2年のある女生徒は「高級部入学と同時に通信制高校にも入ったが、昨年七月の受検資格緩和発表後にやめた。でも、大検の勉強も結構面倒。もし、今年全科目受からなかったら、来年は大学受験の本番もあるのに負担が大きい。早く朝高卒の資格で国立大学も受験できるようになって欲しい」と語っていた。

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