全民族の再会につながる
離散家族の3泊4日

「統一すれば会える、だから笑って」
「南北は一つ、統一は必須」


 【平壌発=本社文光佑、金三永記者】半世紀ぶりの再会だった。分裂の悲劇の中で離別した肉親たちの涙の再会だった。

 50年の長い歳月、夢で見た父母、子ども、兄弟姉妹らの懐かしい顔、どうして涙を流さずにいられるだろう。

 だが涙をふいた後、肉親らは3泊4日という短い期間ではあったが、新しい希望を見ることができた。帰る時間はすぐにやってきたが、彼らは民族的団結への息吹を胸に秘めた。そして、今回の再会が喜びの再会、希望の再会となった。

 ある家族は、「南北は1つだ。統一は必須だ」と、書いた紙を掲げて出てくると、ソウルのシェラトンウォーカーヒルホテルの正面で笑いながら別れた。

 「統一すれば、会える。だから笑って別れよう」。平壌の高麗ホテル前での光景だった。

 15日から18日の間に行われた離散家族、親戚の交換訪問はこうして幕を閉じた。

 別れた家族、親戚の再会は、彼らだけの再会ではなかった。わずかな間で終わった再会は、離別への出発ではなく、再び会い、肉親の情を交わす全民族の再会への第1歩だった。

 民族の分断によってできた離散の悲劇は、分断が克服されてこそ根本的に解決する。

 今回の再会は、15年前に行われた離散家族の再会とはまったく異なっていた。当時は再会の喜びが、悲しみの別れにつながっていた。だが、今回行われた再会は、新しい希望への出発となっているのだ。
 平壌とソウルの再会が行われた瞬間、肉親らは抱き合って泣いた。だが、悲痛感はなかった。取材に訪れた記者たちも目頭を押さえながら、家族の再会を心から喜んでいた。

 離散家族、親戚の再会が、歴史的な南北共同宣言によって達成され、その共同宣言の履行過程で民族の統一の歴史が開かれると確信しているからだ。

 ソウルを訪問した北側訪問団は、18日、午前10時大韓航空機で金浦空港を出発、11時に平壌空港に到着し、平壌を訪問した南側訪問団はその便で午後1時に平壌空港を出発、2時に金浦空港に到着した。

 物足りなさは残るが、彼らの足取りは軽やかだった。

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