民団中央に提出した総聯中央の提議書
24日、総聯中央の南昇祐副議長が民団中央を訪れ、提出した提議書は全文次のとおり。
◇ ◇ 在日本大韓民国民団中央本部 団長 金宰淑貴下 6.15共同宣言こそ、わが民族同士力を合わせて自主的に民族史の新時代を開拓していこうという厳粛な民族的宣言であり、一貫して不信と対決が続いた南北関係を信頼と団結の関係へと転換させ、統一への近道を明らかにした歴史的里程標です。 われわれは、祖国光復55周年に際した離散家族の相互訪問をはじめ、共同宣言の合意事項が1つ1つ履行されていく事実を大きな感激のなかで目にしながら、北と南が共に乗った統一行きの特急列車がすでに走り出したという希望に溢れています。 歴史的な共同宣言が成果裏に実現されていくその先に、富強繁栄する統一祖国の輝ける未来があり、その未来のなかに、全在日同胞の幸福があります。 だから今、在日同胞は、両首脳が直接サインし、その履行に心血を注いでいる共同宣言に沿って、在日同胞社会でも和解と民族的団結の新たな局面が開かれることを願っています。 わが総聯は、民族団体としての役割が在日同胞社会の団結を成し遂げ、共同宣言の実現に言葉ではなく実践で寄与することにあると肝に銘じています。 われわれは、民族の統一綱領がもたらされた今こそ、わが総聯と民団が各界各層の在日同胞の統一熱意と知恵、団結した力を共同宣言の実践へと1つに合わせていくために、共に努力していく時だと確信します。 総聯中央常任委員会は、貴在日本大韓民国民団が、民族史と同胞社会の前に担う使命と本分に沿って、歴史的な共同宣言の実践のために共に立ち上がるよう心から期待しながら次のように提議します。 第1に、各界各層の在日同胞が集い、歴史的な共同宣言を支持し、彼らをその履行へと促す共同イベントなどを共催してはどうかと思います。 われわれは、1つの血筋を分け合う同胞ならば誰でも参加できる文化芸術、スポーツ大会のような文化・スポーツ交流から第1歩を踏み出し、その場で同胞の絆と互いの理解と信頼を深めて行くことが現実的かつ有益だと考えます。 そうして、民族受難の今世紀を送り、統一祖国実現の21世紀を迎えていく今年を、在日同胞の民族的団結の年として意義深く飾れればと思います。 第2に、在日同胞の生活安定と民族的権利擁護のための相互扶助活動を共に展開してはどうかと思います。 われわれは、総聯と民団傘下の同胞だけでなくすべての在日同胞が異国の地でも安心して生きがいのある暮らしを送れるよう、同胞愛を基準にわれわれ両団体が協力できる問題を探し出し、共同で対処していく努力を着実に積み重ねて行かなくてはならないと考えます。 第3に、在日同胞社会で民族性を継承していく活動を共に論議してはどうかと思います。 現在、同胞社会の主役となっている多くの新世代同胞と現在育ちつつある数多くの子供たちが、民族の魂である母国語も、先祖伝来の風習も分からないまま統一の新世紀を迎えるかと思うと、主義主張の前に民族的呵責を感じざるをえません。 われわれが民族団体を自称するならば、世代と民族の前に担った重い責任感を抱き、同胞社会の民族自主性継承のために全身全力を傾けなくてはならないと痛感します。 われわれは、新世代と子供たちの民族性の育成と継承こそが、在日同胞社会の存続のための最も切実な課題となるとみなしながら、両団体が力を合わせ、彼らが民族自主、愛国愛族の道をしっかりと継承していくための場を設けられればと思います。 第4に、総聯と民団の間の和合と交流のため、両団体の中央本部間の協議機構を早いうちに設置してはどうかと思います。 協議の場で、共同宣言とその履行のための合意事項の精神を尊重し、それに沿って相互間で違いのある問題については譲歩して後に回し、一致する点を探って共に実践する過程で互いの信頼を絶え間なく構築していけば、徐々に同胞社会において多方面にわたる協力と共同行動を取っていけるようになるでしょう。 われわれは貴団体が、歴史的な南北共同宣言の和解と団結、自主統一の精神を尊重し、われわれの提議に肯定的に応じてくれるよう願う次第であります。 2000年8月24日 在日本朝鮮人総聯合会中央常任委員会 議長 韓徳銖 |