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時代の変化実感/新年迎えた朝鮮各地
【平壌発=姜イルク記者】昨年10月、朝鮮労働党創建55周年に際して開通した青年英雄道路(平壌―南浦、42キロ)に車を走らせ、新春の各地の表情を見た。 中間地点より若干平壌寄りに位置する金星トラクター工場では、「苦難の行軍」が始まった1995年から97年までの3年間、1台のトラクターも生産できなかった。「98年から生産を再開したが数十台がやっと。苦しかったが、自力で問題を解決したので自信がつき、昨年は数百台を各地の農場に送り出すことができた。もう大丈夫。今後の課題は生産工程の自動化だ」とチェ・ギヒョク技師長(52)は力強く語った。 高速道路の終点は南浦の青年橋。そのまま進むと南浦港だ。情勢の好転を反映してか、貿易量は昨年から急増しているという。南浦港生産部のクァク・イルリョン副技師長は「とくに6・15共同宣言以後、南の船舶が多く入港するようになった。対決から和解、協力への時代の変化を実感する」と話す。大型船舶やトラックが行き交う同港では、貨物埠頭の拡張工事も進められていた。 平壌で「統一の門開く2001年大会」 平壌で10日、「朝鮮民族同士で統一の門を開く2001年大会」が行われ、最高人民会議常任委員会の金永南委員長、楊亨燮副委員長、朝鮮労働党の崔泰福、金容淳の両書記をはじめ党、政権機関、社会団体の活動家や汎民連のメンバーら3000余人が参加した。大会で報告を行った楊副委員長は、「今年を統一への画期的な局面を開く、意義深い年にしよう」と呼びかけ、そのためには、6・15共同宣言を徹底的に履行しなければならないと述べた。 さらに、北南の当局と政治家たちは、過去の対決概念を拭い去って対話し、信頼を築き、力を合わせるべきだと強調、「全民族が宣言履行に励むなら、今年中にも統一への画期的な局面が開けるだろう」と展望した。 大会では7000万同胞に送るアピール文が採択され、6・15共同宣言の発表1周年にあたる6月15日から8月15日までを「民族統一促進運動期間」と定めることなどが提案された。 ドイツの元政党委員長が訪朝 ドイツ民主主義的社会主義党の前委員長のグレゴール・ギジー氏一行が空路、平壌に到着した。空港で朴慶善朝鮮労働党副部長とトーマス・ウォルフィン・朝鮮駐在ドイツ利権保護事務所代表が出迎えた。 保安法撤廃を要求/南の市民団体 報道によると、国家保安法廃止国民連帯、腐敗防止立法市民連帯、正しい国家人権機構実現のための民間団体共同対策委員会が9日、ソウルの明洞聖堂前で記者会見し、3大改革立法(国家保安法の廃止、国家人権委員会法と腐敗防止法の制定)を早急に処理するよう求めた。 これら3市民団体は声明で、「金大中大統領が約束した3大改革立法の推進が与党、民主党に黙殺され、法務部の抵抗を受けている状況に深く失望する」と指摘し、「こうした改革の足踏み状態が続けば、現政府が自ら改革を放棄したものとみなす」と警告した。 またこの日まで13日間、明洞聖堂前で断食ろう城を続けていた人権団体20余人も3大改革立法を求め声明を発表した。 被災国に支援を/WFPが報告書 国連・世界食糧計画(WFP)のバーティーニ事務局長は8日、アジアやアフリカを襲った昨年の旱ばつなどによる食糧不足のため、世界人口の約14%に当たる8億3000万人が栄養不良状態にあるとの報告書を発表。回復に向け、とくに先進各国が資金面などでいっそう支援を強化するよう呼びかけた。 地域別では、朝鮮をはじめモンゴル、カンボジアなどアジア太平洋地域が最多で5億2500万人。域内人口に占める割合ではコンゴやシエラレオネなど紛争地域を抱えるサハラ以南のアフリカ諸国が最も高く、約3分の1に上った。 洪昌守選手に技能賞/プロボクシング年間表彰 「2000年度年間表彰選手」(財団法人日本ボクシングコミッション=JBC主催)技能賞にWBC世界スーパーフライ級チャンピオンの洪昌守選手が選ばれた。 同賞は、東西運動記者クラブボクシング分科会に属する東京と関西の新聞社、テレビ局36社が、年間を通しプロ、アマを問わずもっとも活躍した選手を投票で決定、表彰するもの。7つの個人賞と年間最高試合の計8つの賞がある。 昨年八月のタイトルマッチ獲得に続き12月の初防衛成功の功績が高く評価された洪選手は、最優秀賞に続く賞である技能賞に輝いた(ちなみに最優秀賞はWBA世界ライト級チャンピオンの畑山隆則選手)。 授賞式は24日、午後12時から東京ドームホテルで行われる。なお洪選手は都合により欠席、代理人が参加する予定。 また、18日には洪選手の姿を追ったドキュメンタリー番組がNHK総合(全国)で放送される。午後9時15分〜10時の「人間ドキュメント」の枠で、タイトル(仮)は「我らのチャンプ―在日3世ボクサー徳山昌守」。
南の外相、日本の歴史教科書に憂慮 「新しい歴史教科書をつくる会」が主導したこの教科書の検定問題について、南はもちろん、アジア各国で反発が高まっている。 |