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南朝鮮の与党民主党が自民連と再び連立を組む。金大中と金鍾泌、いうまでもなく政界の2長老の再提携である
▼大統領任期が5年の南朝鮮では、その半ばを過ぎると政権は急速に力を失う。力を握ったものが勝ちと、離合集散を繰り返すパワーゲームの論理が支配する南朝鮮にあって、勝ち組はまた勝馬に乗ろうと、負け組は捲(けん)土重来を期して次期有力候補へとなびく。それが、与党から野党への政権交代の目があるとなればなおさらである ▼現在、ポスト金大中の最先頭にいるのは、野党ハンナラ党総裁の李会昌である。名門出身、ソウル大学法学部首席卒業、司法試験もトップ、野党とはいえ第1党総裁、まさに王道を歩いてきた彼にとって、政権のトップに着くことは「天命」であると考えている節がある、というのは彼を良く知る記者の評 ▼だから、金大中政権発足後の一貫した、なりふり構わぬ政権攻撃は故なきことではなく、攻撃すればするほど大統領を目指すその「熱意」が世論に浸透し、世論が彼になびき、有力候補として確かな地歩を築き上げることができるという、独特の社会風土の特徴をち密に計算した政権奪取計画の1つなのだという ▼そのカリスマ性のために、後継者を持たぬ金大中にとって李会昌政権の登場は、死刑宣告された80年5月以来の悪夢となるかも知れない。しかしそこは、政治の裏も表も知り尽くした人物。政治生命を賭けた6・15共同宣言、そしてノーベル平和賞、今回の再提携は金大中からの李会昌に対する挑戦状というのが、側近筋の話である。(彦) |