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安企部(現国家情報院)が96年の総選挙の時、旧与党(新韓国党)候補者に秘密資金を配ったという事件で、南朝鮮検察は22日、安企部元次長の金己燮を拘束起訴し、新韓国党の事務総長だった姜三載(現ハンナラ党副総裁)を不拘束起訴した。検察は引き続き調査を進めるとしているが、これで一件落着の可能性が高い
▼京釜高速鉄道の車両選定をめぐる疑惑を調査しているうちに、偶然に隠し口座を発見したというのが、そもそもの発端。捜査が進む中で、誰にいくら配られたかという「リスト」まで登場した ▼問題は誰が背後にいるのかということ。いくら安企部次長の権限が大きいといっても、1000億ウォンを超える資金を扱えるはずがない。そこで疑惑の目が金泳三父子に向けられるのだが、本人は「(大統領)在任中、びた一文もらっていない」と否定している ▼金泳三の性格から言えば、「びた一文もらっていない」かもしれない。だが、側近となると話は別だ。「心得てやれ」というのが金泳三の口癖だったから、取り巻きは十分にそれを「心得て」いて事を運んだはずだ ▼とくに、金泳三の次男、賢哲が事件に関与した可能性は非常に高い。97年の韓宝グループ不正融資事件の主役だった賢哲は当時、次々期大統領選挙に出馬するため様々な政治工作を行っていた。そして、今回逮捕された金己燮は、賢哲の右腕だった ▼それにしても、どうして検察は「聖域」に踏み込めないのか。全斗煥、盧泰愚の時もそうだった。現政権内にすねに傷を持つ者がいるからだろうか。(元) |