同胞の店

焼肉・南光苑
(埼玉県川口市)

創業当時の味守り続ける老舗


 創業から45年間、変わらぬ味を守り続けている。埼玉に本社のある焼肉業界最大手の某チェーン店初代女将がその昔、同店で修行していたこともあるという老舗だ。

 ここ数年で駅周辺に強豪店がひしめくようになった。そんな今でも最近はやりの朝鮮家庭料理や行列のできる格安焼肉店では味わえない、在日同胞が築いた昔ながらの味を楽しめるとあって親子2代で通う常連客が多い。

 2代目の南誠一さん(51)が取り引き先である2軒の肉屋に毎日欠かさず出向き、自分の目で見て品質を確かめてから仕入れているという肉はとてもジューシーで柔らかい。

 「テグタンスープ」(650円)は南さん一押しの一品。厳選したテールを10時間煮込んでおり、その肉はすくった瞬間骨から離れるほどだ。

 手間がかかるため冷凍ものの豚足を仕入れる店が多いなか、ここでは生からゆでる昔ながらの味を楽しむことができる。「豚足の千切り」(500円)は、その名の通り豚足の千切りと白髪ネギを合えたもの。3時間ゆでた豚足は柔らかくもっちりとした弾力があり、ねぎの歯ざわりと良く合う。見た目や食べにくさから「豚足は苦手」という人はぜひお試しを。

 高校卒業後、アボジのもとで修行を積んだ南さん。「料理は真心」と語る当時からの信条は今も変わらない。(花)

 おすすめメニュー  カルビ(880円)、ニラキムチ(350円)、セロリとピーマンナムル(500円)

 営業時間  午前11時〜午後2時30分、午後5時〜午前12時、火曜休。埼玉県川口市西川口1―23―14。TEL  048・252・1335。

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