同胞の店

焼肉・からく
(茨城県石下町)

「肉の柔らかさ」にこだわり


 茨城県の取手市と下館市を結ぶ関東鉄道常総線。石下駅を降りて東へ10分ほど歩くと、日本語と朝鮮語で「からく」と書かれた大きな看板が見える。趙顕中さん(50)、朴寿恵さん(50)夫妻が経営する「焼肉からく」である。

 15年前にオープンした当初は「慶尚苑」だったが、5年前に現在の店名に変え、建築デザイナーを務める朴さんの弟がリフォームした。ソウルの「カラク市場」から、語呂の良さを気に入って名付けたそうだ。

 同店では、肉の柔らかさにこだわる。オーナーが厳選した山形産の米沢牛をさばき、時間をかけてスジを抜く。とくにカルビの柔らかさは絶品。ジューシーな肉汁が口の中に広がり、驚くほど簡単に噛み切れる。

 同店の「目玉メニュー」は、ボリュームたっぷりの「焼肉定食」だ。カルビなど肉類4品から1品と、ライス、タマゴスープ、サラダ、キムチのセットで1600円。ランチタイムには若者を中心に注文が集中するという。

 客は地元の常連客がほとんど。開店当初からのなじみの家族連れで、当時の子供が成長し、妻子と一緒に食べに来ることもあるという。「そういう人と出会うと本当に嬉しい」と、趙さんは語る。

 焼肉店は今どこも厳しい経営状態を迫られているが、「お客さんにおいしい焼肉を末永く味わってもらうためにも、今が踏ん張りどころ」と、手綱を締め直す。(根)

 おすすめメニュー  カルビ(900円)、ハラミ(900円)、ユッケ(900円)、からくサラダ(480円)、タマゴスープ(400円)

 営業時間  平日は午後5〜11時、土・日曜は午後12〜2時(ランチタイム)、5〜11時。月曜休。茨城県結城郡石下町新石下3937―1。TEL  0297・42・8184。

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