農地冠水、道路寸断

豪雨、高潮、高波で東海岸に大被害


 平壌12日発朝鮮中央通信によると、9日から10日にかけて朝鮮西海中部を通過した強い低気圧の影響により、江原道と咸鏡南道の一部地域で36時間に秒速10〜16メートルの強風と200〜400ミリ(江原道文川市365ミリ、通川郡379ミリ、安辺郡345ミリ)の暴雨に見舞われた。

 とくに江原道元山地域の降雨量は411ミリにも達し、過去60年間の10月の平均降雨量の15倍となった。

 また東海岸地域では、観測以来初めての暴雨に1.5メートルの高潮、3メートルの高波が重なり海水が防波堤を越えて陸地に押し寄せ数万ヘクタールの農地が冠水、流出し、収穫がまったく期待できなくなった。

 さらに3万世帯の住宅、託児所、幼稚園、病院など公共の建物と生産施設が破壊され設備と資材が浸水、鉄道、道路、送電線などが寸断された。

 一方、咸鏡南道でも咸州郡、高原郡、水洞区、洪原郡など数万ヘクタールの水田が冠水し、防波堤が数100メートルにわたって破壊。数10隻の船舶が破損、水没するなどの被害が出た。

元山も浸水、数100人の死傷者

 平壌15日発朝鮮中央通信によると、今回の暴雨、高潮、高波による元山市の被害はひどく、市内は1〜1.5メートル浸水し30〜50センチの砂と泥におおわれた。また数100人の死傷者が出た。

 11日現在、機械、化学、被服、家具工場、企業所の機械設備と資材、原料、製品、運輸手段が浸水、流出した。

 さらに埠頭施設が破壊され、山崩れなどで数万世帯の住宅が倒壊、浸水している。

 農業被害も大きく、すでに刈り入れされていた数1000ヘクタールの稲が流出した。
(朝鮮通信)

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