第7回在日同胞大登山の集い
東日本ブロック(8、9日、長野県八ヶ岳、霧ケ峰)
疲れもいとわず元気に |
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すがすがしい天気のなか、参加者らの足どりも元気があふれていた | いつも明るく、元気な「歩美会」メンバーたち |
今年で7回目を迎えた在日同胞大登山の集い東日本ブロックが去る10月8、9の2日間にわたって長野県八ヶ岳、霧ケ峰で行われ、200人の同胞登山愛好家らが秋の山景色を堪能した。例年全国規模で行われてきた同登山の集いは今年、東日本、近畿、中四国・九州の3ブロックに分かれて開催。9月中旬に兵庫県六甲山で行われた近畿ブロックには380余人、10月7、8日、宮崎県韓国岳で開催された中四国・九州ブロックには40余人が参加した。東日本ブロックは麦草峠(2120メートル)からスタートし、縞枯山(2403メートル)、茶臼山(2384メートル)を経て、北横山頂駅(2284メートル)まで3時間かけて歩きロープウェーで降りるAコース、麦草峠から1時間ほど山の麓を歩いた後、バスに乗りAコースと合流してロープウェーに乗るBコースにわかれて行われた。夜は白樺湖観光ホテルで宴会が行われ、同胞らは和気あいあいの雰囲気の中、きずなを深め、登山話に花を咲かせた。この集いに参加した同胞らの喜びの声を紹介する。(写真・盧琴順記者)
力強い1世の姿に両親の姿を重ね 朴和一 中央登山の集いに初めて参加した。 日頃の運動不足のため期待よりも不安が多かったが何よりも体力の確認、そして1世たちとの交わり、深みあるサトゥリを聞けると思い、心弾ませていた。 当初無理せずBコースでもゆっくり登り自然を満喫したかったが、60、70代の おじさん、おばさんらがほとんどAコースで行くというので唯一、1人40代の私がBコースで行くとはとても言えなかった。 茶臼山、縞枯山への山道はそれ程険しくなく、さわやかな汗を流した。 色々アクシデントもあったようだが、誰もが言うように山を登りきった時の満足感をどう表わすことができようか。壮厳な雲海に浮かぶアルプスの山並みと体内に入り込む新鮮な空気は心の雑念をすべて洗いさってくれた(と思う)。 全員が無事ホテルに着きさっそく宴会。東京歌舞団の歌に合わせ、あちこちからオッケチュムが始まる。しわが刻まれた顔に満面の笑みがほほえましい。と同時に、ふと自分の両親がこのように歌い踊ったのがいつだったかを思った。 今回の登山では、山に登った満足感よりも1世らの力強さと、彼らともっとふれあいの場を持たなければならないとしみじみ思った。登山に参加したら、おじさんらの仲間入りと思っていた自分が恥ずかしくなり、40代の青年としてもっと頑張らなくてはと思った。(東京都在住) 自分の足で開拓した景色、登山のだいご味を満喫 呉春影 (八ヶ岳? それって山登り? 私が登る? とんでもないよ!) 体力に自信のない私がいつも返す言葉だった。今回、なぜ登ったのかな? いや、登れたのかな? 茶臼山の頂上で後ろを振り返った瞬間、我が目を疑った。いつも見上げるばかりの山を今、上から見下ろしているではないか。 限りなく広がった山々の紅葉に絶句! 自分の力で、足で、標高2384メートルの頂上に登り、そして開拓した景色だ! そうか! 今回、登山に意を決した訳はこれね。私もなかなかできるじゃないのって…。 昨今の暗い社会現象は一体何? 日々無気力になる自分とたたかっていたよ。でも生きて、茶臼山の頂上に登れたんだもの。みんなと一緒に。 前も後ろも仲間たちの長蛇の列、心強くもあり、負けたくもなかった。掛け声の中、同じ呼吸でひたすら頂上へと向かったの…。 私も捨てたもんじゃないね。初登山よ! みんなと同じ呼吸で登れたよ。まだまだ出来る。もしかしたら生きるって以外と易しいことかもね。なぜって? たった数時間で元気を取り戻したんだもの。いや、私が単純な性格なのかもしれないね。 とりあえず体験して良かった。登山の会に万歳!(静岡県在住) 同胞らに囲まれての山歩き、景色も雰囲気も最高! 洪吉子 今回の登山の集いに、私たち女性同盟埼玉県南部支部登山会「歩美会(ポミフェ)」から13人のメンバー(11人が女性)が参加し、皆Aコースにチャレンジした。 今年は天候にめぐまれ、八ヶ岳の峰々を眺め、木々の紅葉も素晴らしく、疲れを知らずの登山だった。何よりも同胞らに囲まれての山歩きは格別だった。 私たちは、いつもながらリュックがいっぱいで、今回もキムチ、おかず、果物を詰めこんで来て、皆にふるまった。 普段は、関東近郊のあちらこちらをウォーキングやハイキング、登山をして親ぼくを深めているが、今回の登山の集いでは、他県の同胞愛好家らとふれあうこともでき、とても楽しいひと時だった。「コマップスンニダ」。(埼玉県在住) |