人・サラム・HUMAN
等身大の人間を見てほしい
アフガン女性と子供の写真展開いた・川崎けい子さん
内戦で破壊された建物、地雷で片足を失った男の子、民家の中で密かに文字を学ぶ女性たち――。
アフガニスタンの女性と子供の写真展が、東京・新宿の飯田橋セントラルプラザで開かれ(10月18〜24日)、106点が展示された。 撮影したのは「アフガン女性と子供を支援する会」の設立者で映像ディレクターの川崎けい子さん(41)。 数年前からアフガンに関心を寄せ、とくには、そこで暮らす女性と子供たちに対する支援活動を行なっている。2000年4月、首都カブールに滞在した際には、現地人女性と同じようにブルカを着て、街のあちこちを歩き回りながら撮影した。20年以上も続く内戦と干ばつ、飢餓に苦しむアフガンの人たちの生活を世に知らせることで、何らかの役に立ちたいと考えたからである。 アメリカでの「同時多発テロ」事件と米軍のアフガン空爆が起こってから、これまでほとんど注目されることのなかったアフガンへの関心が一気に高まった。と同時に「恐ろしい国、何だか分からない人たち、こんなイメージばかりが先走り、偏見を生み出している」と川崎さんは指摘する。 喜んだり、悲しんだり、悩んだり、怒ったり、泣いたりしながら一生懸命生きているアフガンの人たちの等身大の姿が、川崎さんの温かい視線で写し出されている。 写真展の内容は、URLからも閲覧できる。 http://www.bekkoame.ne.jp/~iizzmm/afghan.html 励みは読者の反響 大病克服、本紙連載に意欲・朴鐘鳴さん 本紙に「海峡を越えて」を連載中の歴史学者・朴鐘鳴さん(71)が、来春に向けてシリーズ「歩いて知る朝鮮と日本の歴史―滋賀・大阪のなかの朝鮮」(明石書店)の執筆に取り組んでいる。 このシリーズは既刊の奈良、京都編なども好評。朴さんは「今後も体力が許す限り長野、能登、九州編を書いてみたい」と意欲を燃やす。 というのは、昨春、胃のほとんどを切除するという大手術に耐え、長期の療養生活を体験した。家族や朴さんを師とあおぐ若い歴史研究者の励ましを受けて、退院から半年後には、「奈良のなかの朝鮮」を刊行。 今、朴さんが興味を引かれているのは、京都市内に点在する高句麗文化の痕跡だという。南山城の高麗氏と八坂神社の関わり、さらに百済王族の活躍など、京都と朝鮮との関係の深さを指摘する。本紙読者の熱い反響にも「励まされている」と語った。 |