南側は民族に謝罪すべきだ

北南閣僚級会談北側代表団声明(全文)


 北南閣僚級会談北側代表団が14日、第6回北南閣僚級会談と関連して発表した声明の全文は次のとおり。(朝鮮通信)

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 内外の期待と関心の中、9〜14日、金剛山で第6回北南閣僚級会談が行われた。

 6.15共同宣言の根本精神が重大な挑戦にぶつかり、第5回北南閣僚級会談の合意事項の履行が停滞状態に陥った緊張した情勢のもとで開かれた今会談は、北南双方がいつになく忍耐力を発揮し、誠意のある努力を傾け、事態の根本原因を取り除き、現実的な対策を取ることを求めていた。

 このことからわが方は、どんなことがあっても歴史的な6.15共同宣言の根本精神に合致するよう、わが朝鮮民族同士で力を合わせて難局を打開しようとする立場から、合理的な提案とともに共同報道文の草案まで示し、合意をもたらすために努力の限りを尽くした。

 わが方は共同報道文の草案で、延期された第4回離散家族・親せき訪問団の交換を南朝鮮での事態を早急に解決して11月中に行う問題、同胞愛の見地から現在その解決が切実に求められている金剛山観光事業の活性化のための北南当局者間の会談を11月20〜22日に金剛山で行う問題、鉄道、道路など断ち切られた民族の動脈を結び、経済分野をはじめ各分野の協力と交流を拡大、発展させるための北南経済協力推進委員会第2回会議を金剛山で12月初めに開く問題、その他北南★(足偏に台)拳道師範団の交換を南側の「非常警戒措置」が解除されしだい早期に実現し、第7回北南閣僚級会談をソウルで開催する問題をはじめ、合理的な諸提案を示した。

 わが方のこのような提案は、現在の北南関係の実態と同胞の念願を反映したもので、これが実現すれば疑いなく現在の北南関係を新たな段階へ引き上げ、全民族に和解と団結、祖国統一に対する新しい希望と喜びを与えるはずであった。

 しかし南側は、会談開始当初から結実をもたらすことなく帰ることも考えて来たと言い放ち、合意文の草案も遅れて示すなど、至極不誠実な態度を取った。

 会談で南側は、外部で起こった事件に絡めて「非常警戒体制」を取って武力を増強し、「主敵論」を唱えながら北南関係をこんにちのような重大な状態に陥れた行為を認めて謝罪するかわりに、むしろそれが自らの内部問題だの国際関係問題だのと責任回避に汲々とし、会談に引き続き人為的な難関だけを作り出した。

 しかし、わが代表団は忍耐と雅量を持って会談の前に醸成された障害を打開し、立派な結実をもたらすため誠意の限りを尽くした。

 わが方は南側の意思も尊重しながら結局、離散家族、親せきの再会を12月10日を前後して2泊3日の予定で金剛山で行うことをはじめ、さまざまな重要な事項を合意するに至った。

 第6回閣僚級会談は、北南双方が民族の前に共同報道文を示して幕を閉じることのできる局面を開きつつあった。

 ところが南側代表団の首席代表は、会談ですぐにも発表することになる共同報道文と関連し、双方の実務者が努力して合意した内容までも一瞬のうちにひっくり返す行為を公然と働いた。

 彼は、妥当な理由や根拠もなく独善的に、双方が実務レベルで合意し文案まですべて整理した共同報道文を全面否定し、夜中に一方的に帰ろうとする無礼な態度を取った。

 彼のこのような行為は、統一部長官という職責から見ても、北南閣僚級会談南側首席代表という立場から見ても、ひどく無責任かつ不誠実で非道徳的な態度であると言わざるをえない。

 このように今回の閣僚級会談は、北南対話史に前例を見ない6泊7日の長きにわたる会談として記録されたが、全民族の関心事であり、当事者が今か今かと期待している離散家族・親せき訪問団の交換をはじめ重要な事項について合意しておきながらも南側の首席代表がそれを覆し、結局は結実のない会談になってしまった。

 北南閣僚級会談の展望を暗たんたるものにした全責任は、南側の不誠意ととくには南側首席代表の専横と不純な態度にある。

 第6回北南閣僚級会談北側代表団は、今会談で取った南側首席代表の対話に否定的で独善的な行為に対して抗議し、深い遺憾の意を表する。

 今会談の全過程は、わが国で誰が真に6.15共同宣言を尊重して誠実に履行し、誰がそれを否定して北南関係の発展を邪魔しているのかをあらためて明確に実証した。

 わが同胞は誰も今回の事態を黙認しないであろうし、南側はそのすべての責任を負って民族の前に謝罪すべきである。

 あわせてわれわれは、南側の首席代表が自らわれわれの対話の相手になることをやめた条件のもとで今後、そのような対象と付き合うのかという問題を検討せざるをえない。

 われわれは、南側の態度を注視するだろう。

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