不当な総聯中央、東京、西東京本部強制捜索
政治弾圧、絶対に許せない
活動家、同胞たちの怒りの声
総聯中央に対する日本捜査当局の不当な政治弾圧に強く抗議する総聯活動家と同胞たち(11月29日、東京・千代田区の同本部前) |
警視庁は11月29日10時、東京・千代田区の総聯中央本部に対する強制捜索を行うという暴挙を働いた。同日、総聯東京都本部と西東京本部に対する強制捜索も行われ、28日には総聯中央の元財政局長が逮捕されている。朝鮮民主主義人民共和国の尊厳ある海外公民団体であり、在日同胞の権利よう護団体である総聯の中央本部に対する強制捜索は、総聯結成以来例を見ない悪らつな政治弾圧だ。この日の早朝から、うわさを聞きつけてかけつけた1千余人の総聯活動家と同胞が総聯中央会館周辺を埋め尽くし、捜査当局の不当な捜索騒動に抗議の声をあげた。同胞たちは会館の正門を何重にも取り囲み、「総聯に対する不当な政治的弾圧を即時中止せよ」などとシュプレヒコールを叫びながら、捜査当局が投入した数十人の機動警察隊を、体を盾にして押し戻した。活動家、同胞らの怒りの声をまとめた。
一丸となり組織守る 総聯東京都本部委員長 金守埴 総聯中央本部、そしてわが総聯東京都本部に対する不当な強制捜索、総聯幹部の不当逮捕に深い憤りを禁じえない。 朝銀東京の「検査忌避」を口実に、事実無根の「業務上横領」の「容疑」をねつ造し強行した総聯に対する不当な政治弾圧を断固糾弾する。 在日同胞の権益よう護団体である総聯は、結成以来46年間、日本の法を遵守し合法的な活動を繰り広げてきた。この点においては東京都本部も同様であり、朝銀信用組合との取り引きでも日本の法に抵触する事は一切ない。 にもかかわらず、日本の捜査当局は総聯中央の元財政局長を不当に逮捕し、総聯中央本部、東京都本部を強制捜索し、前代未聞の暴挙を働いたことは絶対に許せない。 いま、東京の商工人をはじめ多数の各界各層同胞が「ハナ信用組合(仮称)」を設立するために奮闘している。愛国愛族の旗を掲げ、総聯に固く団結した在日同胞は、日本の捜査当局が数々の口実を設けて政治的に弾圧し、日本のマスコミを使って悪意に満ちた世論をねつ造しても、彼らの汚れた本質を見ぬいている。 総聯東京都本部傘下の活動家と全同胞は、一丸となって団結し総聯組織を守っていく決意でいる。 団結して試練克服しよう 女性同盟中央委員長 金昭子 総聯中央は在日同胞社会の心臓部であり、その運命を左右する拠点である。また朝・日間に国交のない条件のもとではわが朝鮮の大使館同様であり、その会館に警察がこうして押し寄せてくるのは、朝鮮に対する挑戦とみなされても仕方がないだろう。この野蛮な行為に憤激を禁じえない。 過去に対する謝罪と補償もしていないにもかかわらず、日本当局はこの半世紀の間、われわれを弾圧し続けてきた。そんな中、われわれは総聯中央を中心に団結し、たたかいを通じて現在持つ諸権利を獲得してきた。総聯中央がなければそれらのたたかいで勝利できなかっただろう。 また今回の弾圧の背景には、米のブッシュ政権、日本の小泉政権の台頭と右傾化があるのは間違いない。マスコミまで動員した大々的な反総聯宣伝が行われている。怒りを禁じえず、総聯を死守しなくてはならないとあらためて感じている。 今回の事態の本質は、朝銀の問題を口実にした総聯に対する政治的弾圧だ。その不当性を暴露、排撃していかなくてはならない。 総聯がなければわれわれの生活も運命もない。1世がたたかってきた歴史的教訓を胸に、こういう時にこそ同胞が一心団結し、試練を乗り越えなければならず、そうすることによってわれわれの正当性を示していこう。 必ず民族金融機関設立 商工連理事長 金基次 憤激を禁じえない。日本の捜査当局は朝銀東京の問題を騒ぎ立て、それを総聯の弾圧に利用しようとする企図をそのままさらけ出した。日本の銀行が多額の不良債権を抱えているなか、なにゆえに朝銀東京、朝信協、そして総聯中央に対してのみ、大規模な弾圧を課さねばならないのか。理解できない。 このたびの弾圧は、民族金融機関を再建する運動に冷水を浴びせるものだ。とくに総聯中央本部に対する強制捜索まで強行したのは、朝銀と総聯に対する不信を醸成し、総聯組織を破壊、瓦解させようとする不純な企図の表れだ。 同胞と商工人らが民族金融機関を再生させようと心血を注いでいる時に弾圧を敢行したのは、同胞に対する攻撃であり、民族金融機関設立を妨害する策動以外の何ものでもない。 われわれ同胞商工人らは、固い決心と意志を持って必ずや新しい民族金融機関を立ちあげるだろう。弾圧をはねのけ、同胞の生活権、企業権を守り抜く決心だ。 瓦解、破壊狙う暴挙 朝青中央委員長 朱相礎 日本捜査当局が朝銀捜索騒動の延長線上で、総聯中央本部に対して強制捜索を敢行したことは明白な政治的弾圧である。 今回の暴挙は、一連の朝銀捜索騒動が最初から政治的目的を追求していたことを物語っている。われわれは、朝鮮の海外公民団体であり在日同胞たちの権益よう護団体である総聯を、どうにかして瓦解、破壊しようとする日本当局の企図を今回の暴挙を通じてはっきりと知った。 いま在日朝鮮青年たちは、いかなる策動も粉砕して愛国1世たちが作り上げた総聯組織を最後まで守り抜いていく決意にあふれている。 在日同胞たちが代を継いで発展させてきた愛国愛族組織を守ることは、いまの時代を生きる青年たちが担っている使命だ。 捜査当局が不当な弾圧に血眼になればなるほど、われわれの団結はさらに強まるだろう。在日朝鮮人運動が歩んできた道程は、まさにそうであった。団結した力で直面する難関を切り抜け、新しい発展の跳躍台を作り出していくのがわれわれの伝統だ。 きょうの政治的弾圧に反対する隊伍の先頭には、民族を愛し同胞たちを愛するわが青年たちが立っている。1世をはじめとする同胞たちがわれわれのたたかいを見守っていることを深く胸に刻み、愛国運動の継承者としての本分をまっとうしていくつもりだ。 狙い知り糾弾の声を 総聯兵庫・須磨垂水支部委員長 金徹 朝鮮民主主義人民共和国の尊厳ある海外公民団体であり、在日同胞の団結の象徴である総聯中央本部会館をはじめとする総聯東京、西東京本部に対する日本捜査当局の露骨的かつ破廉恥な政治的弾圧行為に、民族的憤怒で胸がかきむしられる思いだ。 実にいまの事態は、1950年の朝鮮戦争前夜をほうふつさせる。朝聯を強制解散させ、わが民族の生命である朝鮮学校を閉鎖しようとあらゆる暴挙と弾圧を敢行し、数多くの犠牲者を出した4.24阪神教育闘争のその時と様相はまったく同じだといえる。 1世同胞たちが築き上げた総聯組織に対する許し難い日本捜査当局の暴挙は、偶然に行われたものではない。自衛隊の海外派兵問題をほかの方向にそらすのと同時に、総聯と同胞たちを完全に離間させ、総聯を財政的に枯渇させようという黒い狙いから行われたことは明白だ。 ふたたび前轍(ぜんてつ)を踏もうとする日本当局のその狙いを、われわれはしっかりと知らなければならず、糾弾の声を高めていかなければならない。日本当局の政治的弾圧行為の本質を、地域の同胞たちに広く知らせていくつもりだ。 民族差別 最後まで闘う 鄭点粉(女性同盟埼玉県本部顧問) 総聯中央に警察が入ると聞き、いても立ってもいられず、大宮からかけつけた。この一大事に来ないでいられるだろうか。放っておけないと思った。 とにかく、頭にきて仕方ない。私たち1世が日本の植民地時代、どれだけ苦労したか。日本政府はそれに対して謝りもせず何の補償もしないどころか、われわれ在日同胞をいじめてばかりいる。3、4世の時代になった今でもそれが変わらないなんて、本当に憤りが収まらない。 そうした弾圧に屈せず、私たちは一貫してたたかい、勝利してきた。今まで守ってきたのに、今日のこの光景を目の当たりにして、本当に人を馬鹿にしているとしか言いようがない。今後も、われわれは一歩も後退してはならない。 李日東(総聯東京・渋世支部顧問) 日本当局が総聯組織を弾圧するのを見ると、かつて朝鮮を植民地支配し、朝鮮民族への弾圧を加えたことそのままだ。総聯はこれまで朝・日友好のために尽力し、日本の法を遵守した活動を行い、その法に抵触したことはない。にもかかわらず、日本当局が総聯を弾圧するのは、過去の罪を覆い隠そうとするためだ。 われわれは朝鮮の海外公民団体、在日同胞の権利擁護団体である総聯組織への政治的弾圧を許すわけにはいかない。 金黄英(東京長寿会副会長) 関東大震災時の朝鮮人虐殺をほうふつさせる政治的弾圧だ。日本当局は関東大震災時、朝鮮人を抹殺しようと流言飛語を発し、自警団を組織させて朝鮮人虐殺へと導いた。今回の捜査は、事実無根の「容疑」をねつ造し、警察要員を大々的に動員して総聯組織をつぶそうとする、日本当局による不当な政治的弾圧だ。 いまだに謝罪すら受けていない犠牲となった先代のことを思えば、弾圧が中止され日本当局が謝るまで、一歩も引くことなく最後までたたかっていくつもりだ。 金永煕(東京・北区在住) 知らせを聞いてすぐに走ってきた。捜査当局の破廉恥な行動を見ると憤激にたえない。 総聯が何をしたというのか。捜査当局はさまざまな言いがかりをつけているが、彼らの意図は明らかだ。朝鮮民族を蔑視し、差別する日本の体質は少しも変わっていない。 このたびの事態は、日本社会の右傾化と無関係ではない。過去の歴史を再び見る思いだ。 総聯は、同胞が代々守ってきた同胞の誇りであり団結の象徴だ。日本の反動勢力がこれを蹂躙することは絶対に許せない。すべての同胞に強制捜索の不当性を広く知らせるべきだ。 高京和(千葉・市川市在住) どんなことがあっても、総聯中央会館に日本の警察を入れてはならない、弾圧を許してはならないとの一心で走ってきた。総聯中央、本部がなくなれば、同胞社会の存在もなくなるという危機感からだ。 弾圧の現場に来ると、私たち在日同胞をなくしてしまおうという、日本政府の意図がありありとわかる。本当に怒りを感じる。 千葉では3年前、愛する総聯の活動家が惨殺され、その後も同胞や朝鮮学校生徒らに対する暴言事件が続いている。今こそ、私たちが同胞社会のために団結しようと強く訴えたい。とくに、新しい民族金融機関を立ちあげるため、すべての力を結集させるべきだ。 李豪哲(埼玉県在住) 日本捜査当局は、総聯に対する弾圧の機会を日頃から狙っていた。米テロ事件など内外情勢が乱れてきたところで、彼らは計画を実行した。 当局はマスコミを動員して一連の捜査騒動の「合法性」を印象付けさせようとしたが、それはできなかった。総聯中央本部の前で政治弾圧の不当性を多くの青年たちと1世をはじめとする同胞たちが訴えたからだ。われわれは今回の暴挙の不当性を内外にアピールするとともに、民族の尊厳を守るため最後までたたかっていく。 |