ウソと欺まんでぬり固められた
テレビ朝日「サンデープロジェクト」の「特集」


 テレビ朝日は、9日に放送した「サンデープロジェクト」の中で、「朝銀破たんの真相、朝鮮総聯最高幹部の疑惑」というタイトルの「特集」を組み、ウソと欺まんで朝鮮民主主義人民共和国と総聯をひどく傷つけひぼう・中傷した。

 この「特集」についていうと、新たな資料に基づき編成されたものではない。

 そのほとんどは、昨年4月16日の同番組で放送されたねつ造資料を、あたかも「新しい事実」を発見したかのようにでっち上げたものである。

 許すことができないのは、その不当性が明らかになりつつある総聯中央本部に対する強制捜査と元財政局長の逮捕を、あたかも「正当」であるかのように断定し、そこに事実をでっち上げたビデオを組み込んで放映することによって、総聯中央に攻撃を集中させている日本捜査当局と歩調を合わせ、世論をミスリードする先頭に立っていることだ。

登場した「証言者」は南・情報院の手下

 この「特集」の虚構性と悪質性は、終始一貫していわゆる「勇気ある証言者」の発言に沿って構成されているところにある。

 その「証言者」とは、韓光熙と朴日好である。では、彼らはどのような人物なのか。

 韓光熙は、すでに昨年4月24日付の本紙紙面上で明らかにしたように、南朝鮮・国家情報院(旧安企部)の手下である。

 彼は一時、総聯中央で働いていたが解任後、不満分子となり、自分の身を敵に売った変節者である。口を開けば「北朝鮮送金」とか「自分が金を運んだ」などというウソをオウムのように繰り返してきた。

 朴日好は、自分の経営ミスによる損失の責任を朝銀に押しつけようとしたがうまくいかず、最後には総聯中央にまで食ってかかり、敵に組織内部のあることないことまで話して回っているお粗末な人間である。

 彼は、この9年の間に3回も朝銀と総聯活動家を「告発」する訴訟を起こしているが、3回とも敗訴あるいは告訴を取り下げざるをえなかった。

 このような2人が以前から共謀し、総聯中央指導部を攻撃して朝銀問題をいわゆる「北朝鮮送金」問題と結び付けようと騒いできたことは、周知の事実である。

あたかも真実かのようにねつ造

 われわれは、事実無根のウソをあたかも真実であるかのように騒ぎ立てる、低劣な放送会社になり下がったテレビ朝日に、驚きと怒りを禁じえない。

 テレビ朝日が流した映像は、最初から最後まですべてウソであり、無知と悪意に満ちたでっち上げである。

 例えば、朴日好の名古屋地方裁判所への控訴が、今年3月23日に彼の敗訴で結審されたことさえ隠し、また「総聯に対する還流金」と書かれたいわゆる「崔宗哲メモ」というものが、朴日好が連れていったヤクザたちの脅迫によって作られたものであることも伏せながら、なんとかして朝銀関係問題を総聯中央に結び付けようとしたものである。

 とくに、「特集」に「信ぴょう性」を持たせようと、総聯中央の「極秘文書」というものまで見せたが、それは数年前に反動勢力がばらまいた「怪文書」を集めて作ったものだ。それを「根拠」に2000〜3000億円というばく大な金が総聯に融資されたというのだから、この卑劣なでっち上げは悪質な犯罪以外の何ものでもない。

 総聯中央では、そのような文書を日本語で作成することはしないし、ましてや「京都初中学校」という存在しない学校名を書くという稚拙なことはしない。

 1つずつ列挙するまでもなく、この「特集」のすべてが、事前に組み立てられた脚本に沿ったウソと欺まんのねつ造物であることはあまりにも明白だ。

総聯と在日同胞に対する挑戦

 「サンデープロジェクト」は徹頭徹尾、ウソで固められたねつ造劇を、司会者と出演者の発言によって補おうとしたあげく、彼らの汚れた企図をあらわにしてしまった。

 出演者の重村智計は、「総聯が北朝鮮の組織であった」とか、在日同胞の間で「総聯は在日のための組織ではないかという風な主張があった」などと、大げさな発言をし、「特集」の狙いを明らかにしてしまった。

 司会者の島田紳助もまた、これに相槌を打ちながら、「朝銀というのはまともな金融機関とは呼べるものではないな」とか、「これに公的資金導入ということは、違和感ある」と語った。

 総聯の活動を不当にわい曲し、総聯と在日同胞の間に楔(くさび)を打ち込み、朝銀の再生を妨害することがテレビ朝日と「サンデープロジェクト」の目的である。

 とくに許せないのは、この「特集」がわざと朝鮮の最高指導者を関連づけていることだ。

 「サンデープロジェクト」は、自らの汚れた政治的企図を達成するために無理やり図式化した、朝銀→総聯中央に対する「不正融資」→朝鮮への送金、という脚本に沿って反朝鮮、反総聯策動に躍起となり、朝鮮の最高指導者が総聯に対してあたかも「送金を指令」したかのようにでっち上げた。

 すべての総聯活動家と在日同胞は、尊敬し全面的に信頼する自分たちの最高指導者を無礼にも関連づけたことに対し、民族的怒りをもって断罪している。

 不純な政治的企図のもとに、われわれの最高指導者を無分別に関連づけたテレビ朝日は、国家を冒とくするという無礼千万な非道を犯した。

 テレビ朝日と今回の「特集」に関わった「サンデープロジェクト」関係者は、朝鮮人民と在日同胞、そして世界の進歩的人民の指弾を免れないことを知るべきだ。

 テレビ朝日は、放送内容が最初から最後まで事実と異なる虚偽ねつ造であることを認めるべきだ。

 そして、総聯中央指導幹部に対して、何の根拠もなしに悪意に満ちた攻撃を集中させ、総聯のイメージを著しくおとしめたことに対し、即刻謝罪すべきだ。

 テレビ朝日は、民族金融機関の再生に向けた広範な在日同胞の熱意に水をさし、これにブレーキをかけたことについて、そして在日同胞に対する民族差別の世論を後押ししたことから生じる重大な結果について、全面的な責任を負わねばならない。

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