くらしの周辺

幼な子の未来は?


 世界を見ても、日本経済を見ても、そして同胞社会を見ても今年は大変な年になった。かつてならこれを世紀末的状況といったのだろうが、新世紀がはじまったばかりの今、われわれはこれをなんと表現すればいいのだろう。世紀といえば半世紀後の2050年、世界の人口は現在の1.5倍の92億人に達し、片や日本は1億人を割るという。日本の場合、人口減少の上に少子高齢化が進み、労働力不足補充のため外国人をより多く迎えることになるのは必然との見方が強い。そんな中、同胞社会と同胞の未来は?  同化・帰化の波に飲み込まれ、風前の灯となっているのか、あるいは朝鮮半島からの新参者を迎え、より活気あるものとなっているのか。玄界灘を股にかけ、南北を股にかけ、さらには世界を股にかけ活動する、よりアクティブな属性を持つ集団となっているのか。今は幼い私の子たちはどんな価値観をもち、何をしているのだろうか。

 ただ言えることは、子どもたちの世代によりよき同胞社会を残し、より豊かな人生を送るチャンスを与えるためには、兎にも角にもまず今日の逆境を乗り越えなければならない、ということ。そして乗り越えるためには、やはり団結すること、そして変えるべきことは変えることであろう。何を守り、何を変え、何を削り、何を残すのかというシビアな選択がまさにわれわれ各々に突きつけられている。個人や家族のレベルにおいても、そして会社や組織のレベルにおいても。(金東鶴)

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