平壌市各地で 新たな遺跡・遺物

朝鮮の古代史「大同江文化」研究で意義

古朝鮮時代の城壁文化地層
多数の集落跡、土器、石器類


平壌市三石区域広徳里で新たに発掘された土城蹟
(高麗時代の城壁の下に古朝鮮時代の城壁がある)


平壌市勝湖区域梨川里で発掘された集落遺跡
(新石器時代〜古朝鮮時代)の一部

平壌市勝湖区域梨川里の集落遺跡(新石器時代〜古朝鮮時代)で出土した土器

 【1日発=朝鮮中央通信】 最近の発掘調査活動により、朝鮮の古代史研究、とくに平壌一帯の「大同江文化」研究をいっそう深めるのに寄与する、新たな遺跡、遺物が平壌市内の各地域で出土した。

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 平壌市の北部、三石区域の広徳里では、古朝鮮時代の土城が発掘された。

 これまで同地には、高麗時代の土城があることだけが知られていたが、今回の発掘を通じ、古朝鮮時代の新たな城壁文化地層が現れた。

 全体の長さが1053メートルに達する高麗時代の城壁の下の地層から、古朝鮮の遺物であるコマ形土器の縁の部分や胴体部分の破片、石斧などが出土した。

 城内では、地表から50センチほど深さの層から2つの住居跡も発見された。

 地面を掘って半地下状態で作られた東西の長さ6.8メートル、南北の幅3.4メートルの楕円形の住居跡と、ひどく破壊され東側部分だけ残された住居跡からは、石斧、石製の矢じりや短剣とともに50余のコマ形土器の破片が出土した。

◇    ◇

 平壌市の東部、勝湖区域梨川里では、大規模な集落遺跡が新たに発掘された。

 ここでは、新石器時代から古朝鮮時代にわたる10余の住居跡が約5万平方メートルにわたって分布しており、当時の人々の暮らしぶりをしのばせる様々な土器、石器類が多数出土した。

◇    ◇

 新たに発掘された遺跡、遺物は、悠久な歴史を持つ「大同江文化」の研究に寄与する貴重な史料となる。

 学者、研究者、専門家たちは、引き続き発掘調査に取り組んでおり、いっそうの成果が期待される。

「大同江文化」とは?

 朝鮮歴史学会は平壌を中心とする大同江流域で数多く発見された原始文化と檀君・古朝鮮時期の遺跡、遺物に対する研究を重ね、その成果を科学理論的に体系化し、1998年、同地域の古代文化、檀君朝鮮の文化を「大同江文化」と命名した。

 同学会は、「大同江文化」は紀元前4000年後半に開化した文化であり、東方で最も早い時期に古代国家を発祥、発展させた文化であるとしている。平壌を中心とした大同江流域の広い地域が人類と古代文化の発祥地、中心地であったことを示すもので、大きな意義を持つ。

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