春・夏・秋・冬 |
94四年の「核疑惑騒動」時、「世界の保安官」を自負する米国は「正義」の2文字を掲げて朝鮮に対する軍事的懲罰を試みようとした。南の各紙の政治漫評には、「OK牧場の決闘」ばりに、今にも銃を抜こうとする米国の姿が描かれ、登場したものである。が、撃ち合いになれば、自分も深手の傷を負うことを知って話し合い解決に転じた
▼「三つ子の魂百まで」というが、持って生まれたその性根は一朝一夕には直らない。だいたいが直そうともしないものだ。われこそが正統派保安官だといわんばかりのブッシュ政権。テキサス州出身だけに、ただでさえその印象は強くなるが、最初にやってのけた国際社会での仕事が91年の湾岸戦争当時そのままのスタッフによる、今回のイラク空爆となった ▼当時と違う点は、大統領が親父から息子に代わったことだけで、いわゆる「ブッシュ・ファミリー」であることには何らの変化もない ▼空爆の理由は、イラク空域をパトロールしている米英軍機の安全が脅かされたからだというものだが、イラク・フセイン政権そのものを脅威の存在(「ならず者」)だと決めつけているのだから、フセイン政権が続く限り安全確保を口実にした攻撃は、今後もし意的に継続されることになる ▼つまり、米国のやりたい放題なのだ。だから、なぜこの時期にイラク空爆? という誰もが感じた疑問について各方面から、ハワイ沖での、米原潜による日本の実習船衝突・沈没事件隠し、といち早く見抜かれてしまった。「頭隠して尻隠さず」である。(彦) |