1世オモニの迫力に圧倒

新屋英子さんのひとり舞台 「身世打鈴」上演

京都


 「追悼・末本徹夫 新屋英子 ひとり芝居 京都公演『身世打鈴』―在日オモニの身の上話―」(日朝友好促進京都婦人会議、女性同盟京都府本部など主催)が17日、京都・丸太町の京大会館で催され、地元の同胞と日本人ら300余人が観覧した。

 新屋さんは大阪府出身で、関西新劇界を代表する女優の1人。とくに「ひとり芝居」の先駆者として全国規模で活躍している。

 「身世打鈴」は、27年間、1815回にわたり続けてきた、新屋さんの代表作。日本の朝鮮植民地支配によって渡日を余儀なくされた1世オモニ(母)の体験談を、真っ白なチマ・チョゴリに身を包んだ新屋さんが、ユーモアを交えた軽妙な語り口で聞かせる。

 観客らは、朝鮮語も交えながら身振り手振りで観客に語りかける新屋さんの演技に息をのみ、公演が終わると大きな拍手と歓声を送った。

 新屋さんの舞台を初めて見たという、右京区在住の主婦、森本順子さんは、「新屋さんの迫力に目が一瞬も離せなかった。在日朝鮮人のオモニの立場を代弁する姿は、私たち日本人もどうにか日朝の友好関係を良くできないものかと、真剣に考えるきっかけになった」と、感想を述べた。

 なお、京大会館での公演に先立ち、同日午前には京都朝鮮中高級学校の生徒たちの前でも「友情公演」と題して公演し、生徒たちの拍手喝さいを集めた。

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