春・夏・秋・冬

 ソ連崩壊から10年、かつてソ連共産党政治局員だったリガチョフ・ロシア連邦下院議員が先日、インタビューに答えて「われわれは、ソ連での社会主義の勝利が最終的な勝利だったと考えたとき、恐らく、思い違いをしていたのだ」と、崩壊の要因について言及していた

▼いい換えれば、「社会主義の最終的勝利は万国の労働者の努力、つまり、世界規模においてのみ可能だ」という、普遍的な原理を忘れ去ってしまっていたのだ。「歌を忘れたカナリア」である

▼宇宙に初めて人類を送り、原子力発電所を最初に作り上げ、教育、福祉を制度化した目先の成果に満足して歩みを止めてしまったのである。社会主義、共産主義社会の建設は、それと対峙する帝国主義勢力との容赦のない階級闘争抜きにして実現はできない。食うか食われるかのたたかいなのであり、ましてや反対勢力が圧倒的多数を占める国際社会にあって、その運動を止めることは自滅の道を進むことを意味する

▼解放直後の在日社会の状況も同様だった。日本の革命ではなく祖国の革命、発展に参画すべきとの、金日成主席の路線転換方針、金正日総書記の指導を徹底的に実践していなければ、今の総聯は存在しなかっただろうし、様々な権利獲得、民族教育の実現、発展はなかった

▼弾圧の嵐が吹きあれ、祖国が戦火に見舞われるという厳しい状況にあった50年代以降、韓徳銖議長なくして難局を乗り越えられなかった。祖国と呼吸を共にし、在日同胞からさらに信頼される総聯を発展させていくことがその意思を継ぐことになる。(彦)

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