春・夏・秋・冬 |
21世紀にもなって、いまだにこんなことがまかり通っているのか、と憤りを禁じ得ない事件が最近、南朝鮮であった。先月23日、忠清北道・清州市の「売春宿」を警察が摘発したのだが、なんと、女性を監禁して客をとらせていた
▼被害者の1人、鄭嬢(31)は、小学校3年生の時に実母を亡くし、継母にいじめられて家出。妻子ある男性との不倫の末に水商売に入り、多額の借金を負った。「売春宿」に来たのは96年の4月だった ▼「1秒、1秒ごとに息が止まりそうになる。私のような人間は死ぬべきだ。死にたい。どうすれば苦しまずに死ねるのだろうか。生まれ変わるときは、自由に飛び回れる鳥になりたい」「ここは、人が住むところではない」「2〜3日だけでも、こんな生活をしていると、精神病院に行きそうになる」――。鄭嬢の日記には、こうつづられていた。紛れもなく性奴隷だった ▼10年ほど前、ある地方新聞の記者が、訪朝議員団に同行することになった。彼は、朝鮮に関する書籍を読みあさった。と言っても日本で朝鮮のことを正確に書いた本は少ない。読めば読むほど朝鮮に行くのが怖くなった ▼平壌で彼は、様々な疑問を案内人にぶつけたが、すべてを理解するには時間が足りなかった。そのことを素直に書いた。そして、最後に「麻薬、売春、青少年犯罪など、少なくとも日本を悩ましている犯罪が朝鮮にはなかった」と締めくくった ▼「のむ、打つ、買う」が社会風潮化しているが、倫理を欲望に委ねてはならない。人間として。(元) |