春・夏・秋・冬

 ブッシュ政権誕生後、朝鮮に対する風向きが少しおかしくなってきていることに先日、この欄で言及した。「ならず者国家」表現の復活などは、何かよからぬ事を企んでいそうな思いをさらに強くさせる

▼その兆候を知るうえで、格好の対象が存在する。「現代コリアグループ」だ。というのも彼らは、謀略機関・米中央情報局(CIA)の日本における代表的な手足の存在だ、と以前からうわさされてきたからだ。こうした問題に詳しい知り合いの記者も、「CIAが対朝鮮問題で何かしでかそうとする時、その兆候が必ず彼らの動きに表れる」という

▼「総聯大阪、京都弾圧の端緒を作ったのが、彼らであることは公然の秘密。彼らがでっち上げた送金説を当時、米紙が大阪発の記事として報じ、『在日からの北送金=核開発資金』という構図が作られ、CIAはそれを根拠に日本当局にその解明を迫った」。それが大阪・京都府本部弾圧の真相だったという

▼そういえば、ブッシュ政権登場後、間髪入れずに彼らは、いわゆる「ら致家族」を率いて訪米した。国連にも「人権救済申し立て」をするという。「ら致問題」の国際社会への拡大、「北朝鮮の脅威は減っていない」という、CIAのほくそ笑みが目に浮かぶ

▼「現代コリア」は最近号で、和田春樹・東大名誉教授が雑誌「世界」で2回にわたって指摘した「安明進証言の矛盾」について、「通訳が間に入っているから、(安の)言ったことがちゃんと伝わらない」などと、弁明している。相手は歴史家、子供だましもはなはだしい。(彦)

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