春・夏・秋・冬

 ある新聞のコラムにこんなことが書かれていた。自分の眼でどれほど景気が悪いかを知りたければ、平日の朝から図書館や喫茶店に行くこと。誰にはばかることもなく、朝から夕方まで椅子やソファーに座ってぼうっとしている人々の大抵は、失業者か勤めていても仕事のない人であると思って間違いないと、コラムは言い切っている

▼先日、平日の朝から近所の図書館に行って見ると、やはり朝からサラリーマン風の人々で座席は超満員。脚を大きく開いて寝ている人、いろんな新聞を読んで時間をつぶしている人、眉間にしわをよせてパソコン関係の本を読んでいる人など、各人各様であった。図書を借りる際に司書になにげなく聞いて見ると、最近は自営業者も少しずつ増えていると言う

▼また大抵の人は、比較的大きな喫茶店で人を待っている間、ゆったりとした椅子で寝ている人や、暗い表情をしながら思いにふけている人の姿を眼にしたことがあるはずだ

▼3月経済危機はもう始まっている。それだけでなく、4、5、6月も危機が続くというのが大方のエコノミストの予測。そうなれば失業、リストラ、倒産も急増する

▼そんな事態の中で、近畿地方の同胞商工人らが新たな民族金融機関設立へと動きはじめた。金融は、人の体にたとえると血液みたいなものだ。その血液がよく循環するよう、商工人が自ら出資し、同胞たちにも出資金を募るという

▼同胞が図書館などでぼうっと過ごすことのないよう、われわれの力で設立される新たな信組を守って行かなければならない。(舜)

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