同胞コミュニティー東西南北

本名名乗れる心と環境を

広島西地域・豊かな社会づくりプロジェクト会議

ここに注目!

◆朝鮮学校と日本学校に通う同胞生徒間の交流深める
◆日本の行政、学校員らとの連帯密に

 民族差別を無くし、同胞たちが本名を名乗って堂々と暮らせる「豊かな同胞社会」を作る――。当プロジェクト会議は、こうした目的で昨年2月に結成。メンバーは、広島朝鮮初中高級学校の教員を含む教育関係者らです。

 活動の柱は、同胞社会の未来を担う子どもたちの教育への取り組みで、西地域(広島市西区、佐伯区を含めた西部地域)に暮らす同胞児童・生徒が、少しでも民族の心を育むことができるようにしていこう、というものです。

 現在私たちが把握している限りでも、西地域に暮らす就学年齢の同胞の子どもたちは約百人。そのうちの90%が日本学校に通っています。ほとんどは本名を隠していると思われます。世代が替わり、家庭内で民族教育への関心が希薄になっている今、これでは子どもたちに民族心を芽生えさせることは不可能に等しいでしょう。

 そこで私たちは昨年8月、朝鮮学校の初級部と日本の小学校に通う同胞児童を対象に、県内で1泊2日の「フレンドリーキャンプ」を主催しました。お互いに触れ合う機会がない子どもたちの「横のつながり」を広げたいと考えたからです。20人の同胞児童が参加し、民俗遊戯などを楽しみながら友情を育みました。

 キャンプの準備過程で私たちは、日本学校の教員らにも理解を求めようと、同胞児童が通う10校以上の学校を訪ねて校長と話し合い、教員らのキャンプ参加を促しました。その結果、キャンプには2人の日本の教員が参加。また、キャンプ開催にあたり、広島市、大竹市と、両市の教育委員会の後援も受けることができました。

 ほかにも私たちは、各日本学校で在日同胞のルーツや現状などについての講演も行っています。

 私たちは、今後も「フレンドリーキャンプ」を軸にして、日本の行政機関や学校教員らとの連携をより密にしながら、朝鮮学校と日本学校に通う同胞児童・生徒間の交流を深めていきたいと思っています。(メンバー一同)

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