分会事務所でのデイサービス実施へ

誠心誠意、正確で迅速をモットーに

京都・右京


同胞、日本市民ら80余人が参加した開設記念パーティー(昨年9月)


Eメール、FAXでも受付
健康・保険、人権・法律問題が多数

20数人の有資格者

 昨年9月、西、伏見に続き京都府下で3番目に開設された「右京同胞生活相談綜合センター」(京都市右京区)。開設から半年足らずだが、五百枚のチラシを持って同胞宅を1軒1軒訪ね、センターの役割を説明するとともに、各分野の専門相談員が集まったことで、順調なスタートを切ることができたという。

 センターの諸葛檀所長(総聯右京支部委員長)は、「開設前に支部に持ちかけられた相談内容のほとんどは冠婚葬祭問題だったが、開設後、その範囲が広がり、健康・保険問題、人権・法律問題についても多くの相談が寄せられるようになった。センターの開設によって、同胞らが抱える問題を親身になって一つでも多く解決できる道が開かれた」と大きな手応えを感じている。

 同センターのモットーは「誠心誠意、正確かつ迅速な対応で、最後まで責任を持って対処していくこと」。

 これまで「法律・権利」「経済・就職」「教育・文化」「要請・交流」「福祉・保険・医療」「結婚・冠婚葬祭」「祖国訪問・海外旅行」などの各分野別で、50件以上の問題に対応してきた。もちろん弁護士や司法書士、行政書士、介護ヘルパーなど20数人の有資格者が全面的に協力しており、こうした活動の結果、同胞から「信頼できるセンター」としての評価を得るようになった。

 応対も万全だ。所長をはじめ事務局のメンバーがつねに、平日午前10時から午後4時まで事務所(右京朝鮮会館一階)に待機しており、時間外と日曜を除く土曜、祝日は電話で対応できるよう態勢を整えている。さらに9人の地域相談員がいることで、地域全体をカバーしている。

 その方法も多様で、相談員による訪問相談、来所相談だけでなく、電話やファクス、Eメールでも受け付けている。

長寿会を結成

 同センターでとくに力を入れているのは、同胞高齢者の問題だ。同地域は府内でももっとも多くの同胞高齢者が居住しており、その数は150余戸に上る。独居者も少なくない。そのため昨年1月からの開設準備期間中、対象者宅を戸別訪問し、アンケート調査を実施。それに基づいて、介護保険に関する説明会の開催、長寿会の結成を進めた。

 また、地域の同胞高齢者が手軽にデイサービスを受けられるよう、近所のセンターや総聯の各分会事務所でもその準備を行政とタイアップして進めていく予定だ。現在、地域同胞は車で30分かかる居宅サービス事務所「エルファ」(伏見区)まで足を運ばなければならないが、各分会事務所でのデイサービスが実施されると徒歩で行くことが可能になる。

情報誌の発行へ

 開設から6ヵ月。まだ手探り状態の日々が続くが、宣伝の効果や、問題解決の消息が口コミで広まり、センターの存在も地域同胞のなかに深く浸透してきた。

 こうした実績を踏まえて同センターでは、同胞らの生活と権利をサポートする情報誌を定期発行するとともに、同胞らの経済・経営問題、就職相談にも十分対応できる態勢を今後、整えていく方針だ。

 同時に、相談員の資質を高めるための実務講習なども行っていく。

 諸葛所長は、「同胞の喜ぶ顔が見られるよう、よりいっそうの努力を重ねていきたい」と意気込みを語っていた。(李明花記者)

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