食肉による食中毒防ぐ
家庭での6つのポイント
千葉県北西部を中心に病原性大腸菌O―157の感染者が大量発生した原因は、加工販売された肉製品「牛タタキスライス」であることが判明した。
食中毒や肉の腐敗の防止には、食中毒菌・腐敗菌を@食品につけないことA増やさないことB殺菌すること――の3つが大切だ。そろそろ食中毒が気になる季節。家庭で食肉による食中毒を防ぐには。ポイントを六つにまとめた。 新鮮さの目安は、表面が変色していないことと、肉からにじみ出した液体(ドリップ)が少ないことだ。牛肉や豚肉は、脂身が乳白色か白、ツヤのあるものが新鮮である。消費期限の表示にも注意すること。 買い物の際には、肉の温度が上がらないように最後に食肉を購入し、すぐに冷蔵庫に保管してほしい。 家庭での保存法 食肉は4度以下で保存する。冷蔵庫だとパーシャル室、チルド室などが最適だ。パックされた食肉はきちんと密閉されていることを確認する。冷凍する場合は、1回分ずつ小分けして、マイナス15度以下で冷凍する。 調理の前には手をよく洗う。冷蔵庫から食材を出すのは、調理の直前がよい。冷凍食品の室温解凍はなるべく避ける。包丁やまな板は、野菜・果物用と肉・魚用を使い分ければ万全だ。 調理の際の注意 肉料理の加熱は、肉の内部の温度が七十五度以上になってから1分以上必要だ。 とくに、ハンバーグなどのひき肉料理の「生焼け」には注意すること。薄くして火の通りをよくするか、フライパンで表面を焼いた後、フタをして蒸し焼きにしたり、電子レンジで内部を加熱するなどの方法をとるとよい。 食事の際の注意 「生食用」と書いてあっても、幼児やお年寄り、体調をくずしている人は、加熱して食べる方が無難である。 はしや食器なども清潔にするよう心がける。食事の前には必ず手を洗うこと。 料理したものは室温に放置せず、温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに食べる。 残った食品の扱い 料理を保存する場合は、できるだけ早く温度を下げなければならない。かきまぜたり、小分けにして、冷ましてから冷蔵庫で保管を。煮込み料理などを鍋のままガスコンロの上に置いたままだと、細菌の繁殖しやすい状態が続く。 (日本食肉消費総合センター発行「こうして守られる食肉の安全」参照) |