「中国編」出版祝賀会
朝鮮人強制連行調査の記録
「朝鮮人強制連行調査の記録―中国編」(朝鮮人強制連行真相調査団編著、柏書房、2800円)の出版を祝う会が3月24日、山口市内のホテルで開かれた。
同書は、日本の植民地統治時代、徴用・徴兵により日本に連行され各地の炭鉱や鉄道工事の現場、軍需工場などで厳しい労働を強いられた在日同胞1世の証言や調査の記録、資料集。四国編、大阪編、兵庫編、中部・東海編に続くシリーズ5集目となる。1993年の結成以来、地道な調査を行ってきた山口県朝鮮人強制連行真相調査団と、中国4県に設置された証言収集委員会による現地調査報告、被害者の証言、発掘・作成した各種資料が収められている。 この日の出版を祝う会には、山口県調査団と中国四県の関係者、強制連行被害者、同胞ら110余人が参加。挨拶や経過報告に続き、強制労働被害者の姜水岩さんが体験談を披露し、山口県調査団の活動をまとめたビデオが上映された。 山口県調査団の許鳳兆・朝鮮人側団長は「朝・日の共同作業で強制連行の真相に肉迫できた。この本に収録された資料や証言が日本政府による謝罪と補償を求めていくうえで大きな助けとなるだろう」、同日本人側の松崎孝一団長は「日本人自身が日本の負の歴史を正す作業を行うのは、真の日朝友好を築く活動にもつながる」と語った。 |