民族文化、次代に伝える

金英蘭朝鮮舞踊研究所 第3会発表会(東京)


舞台を華やかに彩ったオープニング「希望の翼」


 金剛山歌劇団の舞踊手として活躍した同胞舞踊家、金英蘭さん(42)が主宰する「金英蘭朝鮮舞踊研究所」の第3回発表会が4日、東京・池袋の東京芸術劇場で催され、地元同胞ら600余人が観覧した。

 同研究所は、1977年から12年間、金剛山歌劇団に在籍し、退団後も舞台出演や舞踊創作など意欲的に活動してきた金さんが、「踊りを通じて民族の歴史と文化を多くの人に伝え、朝鮮舞踊にもっと親しんでほしい」との思いから、96年1月に設立した。現在、幼児から大人まで50余人の研究生が、舞踊とチャンゴ(長鼓)のレッスンに励んでおり、全国各地の様々なイベントにも出演している。

 発表会は、研究所で学んだ成果を披露する場として、2年ごとに開かれるもので、97年3月、99年3月に次いで今回が3度目。舞踊を学ぶ研究生50人全員が、2部構成で16の演目を披露した。

 21世紀を担う子供たちに、差別がなく思いやりに満ちた平和な社会を築いてほしいとの願いを込めた童話音楽舞踊物語「とべないホタル」や、群舞「高句麗壁画の舞」「トンドルラリ」といった創作舞踊と、「剣の舞」や「太鼓の舞」「糸を紡ぐ乙女たち」など代々踊り継がれてきた伝統舞踊が交互に織り成される舞台に、観客は大きな拍手と歓声を送った。

 観覧した港区在住の主婦、尹順姫さん(37)は、「華やかな舞台に目を奪われた」と語っていた。

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