創立45周年迎えた朝大

21世紀初の入学生たち


 10日、創立45周年を迎えた朝鮮大学校(東京・小平市)。民族教育の最高学府として総聯の各機関、教育、ジャーナリズム、芸術文化、貿易、金融など、各分野に多くの人材を送り出してきた。同日、21世紀最初の入学式が同校で行われ、様々な夢と希望を抱いた多数の新入生が入学した。民族文化を継承し、祖国と民族の繁栄に寄与し、同胞社会の未来を担おうと、スタートラインについた全8学部の新入生たちに抱負を聞いた。(李賢順、李明花記者)

人を思いやる心育みたい/政治経済学部・呉享世さん(神奈川朝高卒)

 将来朝青の活動家になって、帰化したり、自分が朝鮮人であることを卑下する若者が増加していく同胞社会の現状にストップをかけたい。そのためにも、哲学の学問を深め、抱負な知識を得て、同胞社会の未来を開拓する方途を研究していきたい。また、寮生活を通じて、人を理解し思いやる心を育み、人の心を動かせるような人間性を身につけていきたいと思う。

ボクシング国家代表めざす/体育学部・李冽里さん(大阪朝高卒)

 3年間「持続性を持て」という監督の一貫した教えに共感し、ボクシングに打ち込んできた。その結果、昨年3月の全国高校選抜大会で優勝し、希望する体育学部に推薦入学することができた。夢は国家選手。「ケガするから」と反対していたオモニも今は応援してくれる。それをバネに、日々が自分とのたたかいと思いトレーニングしていきたい。

同胞のための同胞税理士に/経営学部・姜太鉉さん(東京朝高卒)

 税理士を目指している。朝大を選んだのは「同胞のための税理士」に少しでも早くなるためだ。

 税理士の国家試験に受かるには、5科目すべてに合格しなければならない。講義、そして努力を重ねながらその力をつけたい。試験は、3年生から毎年1科目ずつ受ける予定だ。4年間勉学に励み、実力を備えて同胞社会に尽くせる人材になりたい。

統一朝鮮と世界をつなぐ/外国語学部・張恵珠さん(神奈川朝高卒)

 中学、高校と受けてきた英語の授業が楽しく、自然と好きな英語を武器に、統一朝鮮と世界をつなぐような人材を目指したいと思うようになった。これからは21世紀にはばたく真の国際派「在日朝鮮人」として、世界で活躍できるよう、多くのことを学んでいきたい。第2外国語では、国際情勢の流れを見ながら、中国語かスペイン語のどちらかを専攻したいと思っている。

母校で民族の歴史を/歴史地理学部・高正秀さん(広島朝高卒)

 12年間(四国初中、広島朝高)、寮生活を送ってきた。6年生の時、両親のように温かく、厳しく指導してくれる先生らの姿から、母校の教師になりたいと強く思った。歴史地理学部を選んだのは、朝鮮の悠久なる歴史を学び、自分自身も器の大きな人間になって、魂で民族の歴史を教えられるようになりたいからだ。

愛情いっぱいの幼稚班先生に/教育学部・梁錦恵さん(山口朝高卒)

 オモニが初級部5年生の時亡くなった。その時オモニのように面倒をみ、愛情を注いでくれたのが幼稚班時代の担任をはじめとする朝鮮学校の先生たちだった。今度はその時の恩を自分が果たす番だ。幼い頃はとくに指導教員の影響が大きいので、知識をしっかりと身に付け、幼少期からの民族教育にあたりたい。

祖国の食糧問題に寄与したい/理工学部・李朱香さん(岐阜農林高卒)

 朝鮮の食糧問題を解決したいと思い、生物学科を選択した。食糧問題に関心を持ったのは、ウリナラを訪問したアボジの助言がきっかけ。だから高校も理工系に進んだ。祖国のために尽くせる機会を与えてくれた両親に感謝したい。自分の存在を通してほかの日校生に影響を与えられたら。これまで日本学校に通っていたので、これからは同胞の友達をたくさん作りたい。

将来は 国語教員 /文学部・全永林さん(神奈川朝高卒)

 将来は教員になり、4、5、6世たちにウリマルを教え、民族心を植え付けてあげたい。その夢をかなえ立派に使命を果たせるよう、大学で学び、体験したすべてを自分のこやしにしていければと思う。

 大学では、演劇部に入ろうと思っている。ほかの人間の人生を演じることで教員を目指す自分自身の人間性を豊かにしていきたい。

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