来月に全同胞的なネットワーク

障害者家族の「ムジゲ」会など広く協力を呼びかける


ムジゲが企画した「大阪inムジゲ」(2000年8月大阪)でボランティアの人たちと遊ぶ子どもたち

 最近、同胞の間では、東京を中心とする障害者家族のネットワーク組織「ムジゲ会」(九五年結成)の活動などを通して、障害者問題に対する関心が高まり、各地でネットワーク作りも盛んに行われている。そのネットワークをさらに広げ、さらに多くの同胞が関心と支援を寄せてくれるよう5月をめどに、障害者問題に関わってきた同胞たちが呼びかけ人となって、全国的な同胞福祉ネットワークを設立することになった。

 ネットワークは情報交換、相互支援の場を目指し、福祉に関心ある同胞が、1人でも多く参加し、協力してくれるよう呼びかけている。(呼びかけ文別項)

 21世紀を迎え、在日同胞社会で新しい息吹の芽生えがますます顕著になりはじめているなか、同胞障害者に光が当たる状況が生まれています。

 在日同胞の中にも障害者は存在します。おそらくその数字は2万数千人と思われます。しかし、2万数千1000人と思われる障害者やその家族たちは今まで、うちにこもりがちな日々を送らざるを得ませんでした。

 数年前、障害児を持つ同じ境遇のオモニたちが「茶飲み話でも」という気持ちから集まり産声をあげた東京の「ムジゲ会」は、同胞社会に大きな感動と勇気を与えてくれました。

 その小さな輪は、日増しに大きなうねりとなり、同胞障害者と家族、ボランティアたちによる会が、大阪、兵庫、愛知、広島などへと広がりを見せており、様々な活動が行われています。

 今までうちに閉じこもりがちだった同胞障害者と家族たちが同胞社会の一員として名乗りあげ始めています。若い世代を中心に障害者福祉に対する関心も高まっております。

 私たちは、今こそわれわれ同胞社会でも障害者とその家族、そして障害者福祉に関心のある同胞による幅広いネットワークを立ち上げる時と考え、広く皆様に呼びかける次第です。

 私たちの力で在日同胞障害者の連絡ネットワークを立ち上げ、お互い手を取り合い、同胞社会の一員として明るい未来を切り開こうではありませんか。

 私たちが目指す同胞福祉ネットワークは、同じ境遇の障害者とその家族が、交流と親ぼくを深めながらより堅い同胞のきずなを築き、障害者の処遇改善や病気治療、自立のための情報交換などを行う連絡網です。

 また、このネットワークは地域や年齢、障害者の程度などにとらわれず各地に産声をあげている同胞障害者の会を中心に、福祉に関心のある方なら誰でも参加できる情報交換と相互支援のマダン(場)です。このネットワークの立ち上げに、知恵と力と勇気をお貸しください。

 愼英弘(花園大学助教授)、金永子(四国学院大学教員)、申桃順(「ムジゲ会」会長)、呉淑蓮(神戸市)、朴東煥(広島県福山市)、廉和善(広島市)、朴南陽(大阪市西成区)、梁致萬(大阪市生野区)、金順喜(京都市南区)、金鐘順(愛知県江南市)、李美淑(愛知県西春日井郡)、許明美(名古屋市)、厳淑子(名古屋市)、河夏子(名古屋市)、卞鮮華(愛知県一宮市)、朴吉順(名古屋市)、金錦順(福岡市)、朴久美(兵庫県姫路市)

 問い合わせ=林瑛純(介護専門員、TEL 090・5010・2603、Eメール=potti60@hotmail.com

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