健康事件簿


麻酔科医、睡眠導入剤使用し異常行動

 千葉県の帝京大学医学部付属市原病院で一昨年5月、集中治療センターで勤務していた麻酔科の男性医師が、院内の薬品保管場所から向精神薬の睡眠導入剤を持ち出して使用し、勤務中に副作用と見られる異常行動を起こしていたことが25日、わかった。

 この睡眠導入剤は鎮静剤で、主に全身麻酔を行う際の前段として使われるが、依存性が高いうえ、血圧低下や異常行動の副作用があるとされる。麻薬および向精神薬取締法で向精神薬に指定されており、保管の際、施錠するなどの盗難防止処置を取らなければならないことになっている。(読売新聞4月25日付)

介護施設の女性職員、結核に集団感染

 群馬県の保険予防課は2日、高崎保険福祉事務所管内(高崎市など7市町村)の介護老人保険施設で、職員ら10人が結核に集団感染したと発表した。いずれも20代の女性で、うち職員3人が発病して入院しているが回復に向かっている。入所・通所のお年寄り133人には異状はない。

 県によると、ほかに職員の友人1人が感染し、職員6人が感染の疑いが強い。今年2月、女性職員1人が発病。このため、県は同施設の職員や入所・通所者家族ら計211人に胸部X線検査などを実施した。その結果、感染の実態が明らかになった。(毎日新聞3日付)

ミネラルウォーターより水道水が安全?

 世界自然保護基金(WWF、本部・スイス)は3日、「ペットボトル入りのミネラルウォーターが水道水より安全とは言えない」と警告する報道文を発表した。この中でWWFは「コストの高いペットボトルをやめて、環境にやさしい水道水を飲もう」と呼びかけている。

 WWFは、水道水が汚染されている地域ではペットボトルの水の方が安全とはいえ、水道水を沸騰させたりろ過すればより安いコストで安全な飲料水が確保できると主張している。(毎日新聞4日付)

脂肪肝患者数、10年間で2倍に

 肝臓に多量の脂肪がたまって肝機能が低下する「脂肪肝」と診断される人が、最近10年間で2倍以上に急増し、検診受診者の約30%に達していることが、東海大付属病院(神奈川県)での受診者約3万5000人に対する調査で分かった。脂肪肝は肥満や飲酒習慣、糖尿病などによって起こるとされるが、こうした要因が見当たらない患者が増えているという。

 89年は全受診者のうち脂肪肝患者の割合は12.6%だったのが、年ごとに増え、98年には30.5%と10年間で2倍以上に達していた。(読売新聞5日付)

「ひきこもり」相談、年間6000件以上

 「ひきこもり」について、全国の保健所などに年間6000件を超す相談が寄せられていたことが、厚生労働省が初めて行った全国調査で明らかになった。21歳以上の人の相談例が6割近くあり、5年以上ひきこもっている例も4分の1を占めるなど、深刻な実態が浮かび上がった。同省は8日、対応策をまとめたガイドラインを都道府県に配り、本格的な支援活動に乗り出した。(朝日新聞9日付)

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