ざいにち発コリアン社会

分かりやすい生活情報

地域の活性化めざす情報サイト「タウンナビ福岡」


社長の李成根さん。HP掲載の注文取り付けから
作成までを一手に引き受けている


 「いま、どんな映画を上映しているのか」「おいしいレストランはないだろうか」「ほしいものがあるのに高くて手がでない。そうだ、リサイクルショップ!」――そんな知りたい情報を提供してくれる情報サイト「タウンナビ福岡」。同胞企業をはじめ福岡県内の各種企業紹介や、映画館、各種テーマパーク情報など、日常生活と直結した情報がコンパクトにまとめられている。このサイトは、地域の活性化と同胞の産業浮揚を目的に、有限会社タウンナビネットワーク(北九州市)が99年4月に開設したもの。社長の李成根さん(47)は、「まだスタートラインに立ったばかりだが、IT(情報技術)を駆使したこの事業が、同胞社会を盛り立てていくうえで全国のモデルケースになれば」と夢を膨らませている。(花)

売り上げの一部、ウリハッキョ運営に

増える来店者

 「タウンナビ福岡」のアクセス数は、これまで約1万4000件にのぼる。同サイトからは、県内の自治体、各新聞社、映画館や演劇、九州地方を中心にした全国の主なテーマパークと温泉、野球やサッカーなどの各スポーツチーム、旅行会社などへアクセスすることができる。

 また、同胞企業など県内の企業紹介もある。「フード」「グルメ」「リサイクル」「車・バイク」「生活雑貨」「家・住まい」「ナイトスポット」「コンピューター」「ホテル・旅館」のジャンル別に、飲食店やコンピューター会社、リサイクルショップなど30余軒が紹介されており、なかには同サイトだけの各種特典をネット上から得ることができるものもある。

 例えば広島風お好み焼き「みや島」をクリックすると、写真入りのお勧めメニュー、営業時間、地図などが表示される。店主の金鐘秀さん(49)は、「店の雰囲気が良く出ているし、メニューが写真入りで分かりやすいので店でも使っている」という。

 また、画面最後の割引クーポン券を印刷して店に持参すれば、「カルビ半額」などの特典を得られる飲食店もある。

利用者の立場で作成

 ホームページの作成には、注文依頼から約3週間を要する。少し時間はかかるが、「何度も掲載店と打ち合わせをし、利用者がホームページを見て行きたくなるような店、買いたくなるような商品を紹介するためだ」(李さん)。

 作成料は7000円からで、同業者の相場(1〜2万円)に比べて格安だ。掲載料は半年で2万円から。また収入の一部が朝鮮学校の運営にあてられている。

パソコン教室も

 最近では「出張パソコン教室」も始めた。期間は2ヵ月で10回、会社または自宅に出向き教える。技術だけでなく、IT産業全般についての講義も行う。「簡単に分かりやすく、しかも応用の利く知識を教えてくれる」と利用者の評判も上々で、同胞だけでなく日本の企業などからも依頼を受けている。

 「タウンナビ福岡」では今後、iモード版のホームページ作成も予定している。さらに、加盟店が販売するOA機器やパソコンなどの注文も受け付けている。問屋を介さないため、商品はすべて卸値価格とお買い得だ。

 李さんは、「一つでも多くの情報を提供することで、福岡地域の活性化を図っていきたい」と述べていた。

   タウンナビ福岡=http://www.townnavi-net.com

   TEL  093・533・7489

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