日本のグローバル化論議
在日への視点欠く
米誌論文懸賞で優秀賞、金美徳・朝大講師
朝鮮大学校経営学部の金美徳講師が、米雑誌「ニューズウィーク」日本語版創刊15周年記念論文懸賞で優秀賞を受賞した。テーマは「グローバル化と日本」。
金講師は論文で、日本におけるグローバル化の論議は、外国の人、物、金を日本がどう取り入れるかという点にのみ集中し、すでに日本にいる在日朝鮮人と向き合う「足元のグローバル化」の視点が欠けていると指摘。日本社会に在日朝鮮人と向き合う努力を促すとともに、在日自身も日本のグローバル化を促す資質と自覚を持つべきだと主張した。 8日、東京・目黒のTBSブリタニカで受賞式が行われ、審査委員を務めた竹田圭吾編集長は、「机上の空論ではなく、個人の体験としてグローバル化の本質をとらえた視点が良かった」と評価した。 金講師は、「日本のマスコミに同胞の主張がなかなか反映されず、在日朝鮮人自身も自らの存在を否定的にとらえようとしている。今後は在日も歴史にこだわりつつ、未来思考で自らの存在をとらえる必要があると感じた」と話していた。 |