総聯第19回全体大会
在日朝鮮人運動のさらなる発展を
総聯第19回全体大会は、21世紀在日朝
鮮人運動の進路を切り開く大会となった
在日本朝鮮人総聯合会第19回全体大会が25〜26日、東京・北区の東京朝鮮文化会館で行われ、日本各地の総聯機関、団体、事業体などから選ばれた代議員らが参加した。新世紀最初の年に開かれた今大会では、20世紀に総聯が成し遂げた事業を継承し、変化した時代のニーズ、総聯の現実と在日同胞のニーズに相応しく在日朝鮮人運動を発展させていくための運動方針を討議、決定し、総聯中央の新指導部を選出した。
大会では開会宣言後、朝鮮最高人民会議常任委員会の祝電を許宗萬責任副議長が朗読した。続いて@総聯中央委員会の活動報告A総聯中央監査委員会の活動報告B総聯規約の一部改正案C財政決算および予算案D総聯中央の役員と中央委員および中央監査委員選挙――の5つの議題を満場一致で採択した。 徐萬述第1副議長と許宗萬責任副議長、朴在魯副議長兼朝鮮新報社会長、権淳徽、呉亨鎮、南昇祐の各副議長、財政委員会の崔秉祚委員長、総合企画室の李沂碩室長を大会執行部として選出し、執行部メンバーと中央常任委員、朝高所在地の総聯本部委員長、団体、事業体の責任活動家が幹部壇に上がった。 徐第1副議長が「新しい世紀の要求と在日同胞の志向に合わせて在日朝鮮人運動をいっそう強化発展させることについて」と題する総聯中央委員会活動報告(要旨は報告欄に)を行った。 報告では、在日同胞社会において民族性をしっかりと守り抜き、新しい世代の同胞を愛国運動の主役として先頭に立たせてその役割を大きく高め、同胞らの生活上の要求をさらに実現し、祖国の統一と強盛大国の建設に積極的に貢献することが強調された。 大会では日本の各界を代表し、甘利明・自由民主党副幹事長、伊藤英成・民主党ネクスト・キャビネット外交安全保障大臣、志位和夫・日本共産党委員長、土井たか子・社会民主党党首、遠藤乙彦・公明党国際委員長、中山正暉・日朝友好議員連盟会長、槙枝元文・朝鮮統一支持日本委員会議長、三木睦子・日朝国交促進国民協会副会長(元首相夫人)の八氏が祝賀のあいさつをした。 自民党の甘利氏は、総聯の今大会が新世紀最初の年に行われたことは大変意義深いと述べながら、近年、多くの国が朝鮮と国交を結んでいることに言及し、日本も早く朝鮮との関係を正常化すべきだと強調。90年の金丸訪朝団の一員として朝鮮を訪れるなど日朝関係正常化のために取り組んできたことに言及し、日朝関係の正常化と、21世紀を担う日朝の若手が友好関係を築いていくことを願うと語った。 民主党の伊藤氏は、一昨年は村山訪朝団の一員、昨年は民主党訪朝団の団長として訪朝し、20世紀に起きた問題を20世紀中に解決して日朝関係を正常化しようと努力してきたと指摘。槙枝議長は、朝鮮の自主的平和統一を支持し、日朝両国の正常化を願う日本国民にとって、昨年6月の北南の両首脳による歴史的な英断をしっかりと受け止め、その実現に向け連帯していくと語った。 日本共産党の志位委員長と社民党の土井党首は、日本の過去清算と日朝国交正常化のため今後も尽力し、総聯との交流も深めていきたいとそれぞれ強調した。 また、日朝国交促進国民協会の村山富市代表(元首相)、非政府組織(NGO)ピースボートの吉岡達也、櫛渕万里の両共同代表、早稲田大学の奥島孝康総長、エッセイストの海老名香葉子さん、土屋公献・元日本弁護士連合会会長、映画監督の山田洋次氏、イリュージョニストの引田天功さん、画家の平山郁夫氏(ユネスコ親善大使)、アントニオ猪木氏(元参院議員。プロレスラー)らがビデオメッセージを寄せた。 大会では、祖国統一民主主義戦線中央委員会をはじめとした朝鮮の各機関と社会団体、総聯の各機関、各国の海外同胞団体などから寄せられた祝電やビデオメッセージが紹介された後、金正日総書記の指導に従い、総聯組織の強化発展と愛国活動に貢献した朝青、青商会、留学同の若い世代の活動家に「金日成青年栄誉賞」と功労メダルを授与することに関する朝鮮最高人民会議常任委員会の政令を徐第1副議長が朗読し、許責任副議長とともに受賞者らに伝達。総聯中央監査委員会の洪仁欽委員長が事業報告した。 大会では2日間にわたり、民族性の固守、新しい世代との活動、生活奉仕・同胞との活動、祖国統一活動、社会主義建設の支援活動、対外活動をテーマに15人の代議員が討論。11編のビデオ討論も紹介された。 閉会の辞を徐萬述新議長が述べた。 徐議長は、今大会は、総聯の団結した力を誇らしく示威し、新世紀に組織も愛国運動も新世代を中心に幅広く発展させていくためのしっかりとした跳躍台をもたらしたと強調した。 また、総聯を20世紀に引き続いてさらに輝かしていけるかどうかは、21世紀最初の3年間である19期の活動いかにかかっていると指摘し、このような重大な歴史的時期に議長の重責を担うことになった自身が、責任副議長とともに任された任務と使命を果たし、祖国の信頼と総聯活動家と在日同胞の期待に応えていくとの決意を披歴。代議員らが団結して大会決定の遂行に力強く立ち上がるよう確信すると結んだ。 大会初日には、金剛山歌劇団と地方歌舞団、女性同盟と青商会の芸術サークルメンバー、海外で活躍する在日同胞ピアニストによる記念芸術公演が行われた。2日目には先日2度目の防衛を果たしたWBC世界スーパーフライ級チャンピオンの洪昌守選手が会場を訪れ、代議員らを激励した。 大会終了後、総聯中央常任委員会第19期第1回会議が開かれ、総聯中央常任委員会メンバーが選出された。 |