そこが知りたいQ&A

総聯第19回全体大会決定の内容は?

同胞大衆運動を力強く/同胞の要求、志向に合った社会づくり


総聯第19回全体大会は21世紀初の全体大会となった
(25〜26日、東京)


  総聯は25〜26日に開いた第19回全体大会で、どんな活動方針を打ち出したのですか。

  各界各層同胞のニーズと志向にマッチした同胞社会を作り、在日朝鮮人運動を真の同胞大衆運動にしていく決意を明らかにしました。

 すべての在日同胞の志向と利益を代表し、実現するという使命を再確認したうえで、民族性と同胞愛で結ばれた仲むつまじい同胞社会、経済的に安定し、民族文化情緒にあふれた豊かな同胞社会、日本の国際社会で堂々たる地位を占め、祖国と民族のために価値ある寄与のできる力ある同胞社会を築いていきます。

 そのためにもまず、時代のニーズに即して総聯の活動方法とスタイルを転換し、幅広い同胞大衆に愛され支持される総聯に変わっていくと強調しています。

  最初に示した課題は民族性を守る問題ですね。

  在日同胞の世代交代と日本社会の同化圧力の強まりの中で、より切迫した問題として浮上しているためです。そのため、朝鮮学校はもちろん、数々の非正規教育網を通じた民族教育によりいっそうの力を入れていきます。

 朝鮮学校の教育内容、教育方法を絶え間なく改善していきます。民族科目を中心に基礎科学教育と日本語、英語教育を強化します。現在、「学校週5日制」の実施に向けカリキュラム改編・新教科書編さん事業が進められています。また学校教育にコンピューターとインターネットを積極的に導入し、子どもたちの情報技術(IT)活用能力を高めます。さらに様々な再教育、交流の場を通じた教員たちの能力向上を図っていきます。民族教育事業の改善、発展のための様々な対策について研究し、実践に生かしていくための「民族教育協議会」が総聯中央常任委員会の諮問機関として設置される予定です。

 一方で、朝鮮学校の地位向上と資格、助成における権利拡大を求めてたたかい、保護者、同胞の力を集めて学校運営の自立化を図れるよう努力します。さらに一人でも多くの子どもたちを朝鮮学校に受け入れられるよう努めると同時に、民族学級や土曜児童教室などの非正規教育網を拡大し、日本学校に通う子どもたちがここで朝鮮語や歴史、文化を学べるようにしていきます。

 大会報告は、総聯と民団、いかなる組織にも関わらない同胞、日本国籍の同胞、国際結婚をした同胞もみな同じ血筋を引き、社会歴史的な経緯の共通性を持つ同じ同胞だと強調し、団体所属や信条、信仰と職業の違いを乗り越え、ともに民族性を守っていこうと呼びかけました。

 そのため総聯では、朝鮮の言葉と文字、朝鮮の姓名を守るための運動を幅広く展開していきます。さらに民族の文化と伝統を守り、花咲かせるための活動も活発に展開します。民族結婚を奨励し、総聯の出版物の改善、普及にも努めます。

 また「地方参政権」、国籍取得用件の簡素化を内容とした「特別永住者など国籍獲得の特例に関する法案」などに見られるような民族抹殺策動、同化・帰化促進策動に反対し、同胞の民族的自主性、その権利を守るためにたたかいます。

  次の課題は新世代問題でしたが。

  新世紀の総聯事業と在日朝鮮人運動の成否が、新世代同胞が主役としての責任と役割を果たすかどうかに大きくかかっているという認識のもとで、新世代を中心に活動を転換していくとが強調されました。

 つまり、新世代同胞が主役となり、そのニーズと志向に合わせて、その力と知恵に基づいてすべての活動を展開するということです。人事面での登用、研究会などを通じたアイデアの採用、人材育成などに尽力します。

 また新世代をまとめる団体である朝青、青商会、留学同の役割をいっそう高めていきます。また女性同盟の役割も高め、同胞女性との活動にも力を入れます。

 さらに法律、経済、文化、科学技術など各分野で若い世代の専門家、有資格者を育て、人材を発掘していきます。

  同胞の生活上のニーズをより十分に満たすことも強調されていますが。

  同胞の生活と権利を守ることは、同胞権益擁護団体としての総聯の重要な任務です。すべての活動を同胞の生活にさらに密着させ、生活上の実利を図り、民族的権利をしっかりと守っていきます。

 何よりも同胞商工人の企業活動の支援に尽くします。そのため、商工会をはじめとした経済関係団体が力を合わせ、資金調達や税務、市場開拓などのサポートに努め、同胞商工人の経済的実利の向上に取り組みます。さらに「同胞就職情報センター」の役割を高め、同胞企業の求人と、同胞と朝鮮学校卒業生の就職斡旋事業を積極的に展開していきます。また朝銀の再生と新たな発展のために全力を尽くします。

 一方、この1年間、支部を中心に各地に設けられ成果をあげている「同胞生活相談綜合センター」を通じた同胞サービスの拡大、充実に努め、先日発足した「トンポ福祉ネットワーク」を生かして同胞高齢者、障害者問題の解決を支援していきます。また在日同胞の歴史的経緯から当然持ってしかるべき諸般の権利を日本当局が法制化するよう求めていきます。

 総聯の活動に情報通信技術を導入し、朝鮮学校の設備を使った同胞パソコン教室を開くなどの活動を進めるための「情報通信推進室」を総聯中央に新設します。

 また引き続き、地域同胞社会の総合的拠点である支部、基層単位である分会を強化し、そして活動家たちがすべての活動を新たな視点で見直して、古い固定観念にとらわれず常に新しいものを創造していくよう訴えています。そこでの基本は同胞であり、すべてを同胞第1に考える奉仕者になるべきだとしています。

  そのほかは。

  6.15共同宣言の履行を通じた祖国統一事業への寄与、社会主義祖国の強盛大国建設に対する支援、朝・日国交正常化と同胞生活に有利な環境をもたらすための対外事業の強化などにも引き続き努めていきます。

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