朝大創立45周年フェスティバル

学父母、近隣住民ら招待/朝・日友好に一役

日本市民ら参加者の関心を集めたチョゴリファッションショー(17日) 朝大生によるサムルノリ

 朝鮮大学校創立45周年行事が15日と17日の両日、東京・小平市の同校で行われた。15日には、記念の集いと公演、宴会などが行われ、在校生、教職員、卒業生、学父母ら1500余人が参加した。記念の集いには総聯中央の徐萬述議長、許宗萬責任副議長、゙令鉉副議長、「益柱教育局長、南時雨学長、中央団体・事業体の責任者、各地の総聯活動家、教育関係者、同大教職員、学生らが参加。17日には、朝・日友好を目的にしたフェスティバルが行われ、在校生をはじめとする学父母と、近隣の日本市民ら3800余人が参加した。フェスティバルでは、在学生による芸術公演やファッションショー、サムルノリなどが披露されたほか、朝鮮歴史博物館、朝鮮自然博物館が公開された。

 朝大は1956年の創立(東京・北区の東京朝鮮中高級学校内に仮校舎設置)後、59年に小平市に移転して以来、地域住民をはじめとする日本市民との交流を深めてきた。

 朝大近くで居酒屋「伍助」を営んで15年になる小谷野光晴さん(42)は、「朝大生は自分の子どものようなもの」だという。「日本で暮らしていても自国を誇りに思い立派に生きていることに感銘を覚えている。言葉は分からなかったが、自国の言葉で朝鮮の文化を披露する朝大生の姿に、改めてその思いを強くした」。

 歴史博物館内を観覧していた小平市在住の山田一夫(72)・富子(65)夫妻は、創立当時から同校の存在を知っていたが、大学を訪れたのは今回が初めて。夫妻は博物館内に高句麗文化など「朝鮮の宝」がたくさんあるのを見て、「歴史的に深い関係がある朝鮮との友好を深めるためにも、在日朝鮮人に対する差別を解消すべきだ。それが日本市民の課題だと思う」と口をそろえた。

 井上太郎さん(22、早稲田大4年)は、同年代の在日朝鮮人学生たちがどんな意識を抱いているかに興味があり、めて訪れた。「当初は偏見があったけど、僕らと変わらない普通の大学生なんだと思った。友達もできたし、今度は朝鮮料理屋で一杯やる予定です」とにこやかに語っていた。

 また娘の権貞淑さん(文学部3年)が出演する芸術公演を観覧した趙玉実さん(45、兵庫県尼崎市在住)は、やや興奮気味。「自分たちの力で公演を立派に成功させた学生たちの熱意に感動している。娘も司会という大役を堂々とやり遂げた。ここまで育ててくれた朝大に感謝したい」。

 チョゴリファッションショーに出演した娘の趙純寿さん(外国語学部1年)の晴れ姿(花嫁衣裳)を一足早く見た車豊美さん(42、愛知県名古屋市在住)は、「これが現実ならちょっぴり寂しい気持ちもしたでしょう。でも、チョゴリを着て民族性あふれる結婚式を挙げてくれれば、それは親に対する最高のプレゼント」と話していた。

 前日の文学部22期卒業生の同窓会後、同級生らとともに母校を訪れた北九州初中の李倉鍵校長は、「教え子たちが同胞社会の未来の担い手としてしっかり学んでいる姿を見ることができ、誇りに思っている。芸術公演の水準がとても高く、民族教育の素晴らしさを再確認した。学生たちが朝大でいろんなことを吸収して、地元をはじめ各地で活躍することを期待している」と語った。(羅基哲、李明花記者)

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