グローバル新風

カジノという脅威?


 「お台場にカジノをつくりたい」とは石原都知事の発言。今後、合法化の法整備を国に働きかけていくという。

 同様の動きは秋田、沖縄、北海道、石川、大分でもあり、シーガイア破たんに苦しむ宮崎では県議会が「合法化請願」を可決したほどだ。

 もしカジノが合法化されるとどうなるのか。社会問題はさておき、経済的には雇用の発生や、個人消費の拡大、税収の増加などの効果が生まれると予想されている。

 しかし効果と言っても、こと「ギャンブル産業」にとっては逆効果ではなかろうか。

 競馬、競輪、競艇、オートレースと色々あるが、在日同胞が多く従事するパチンコも影響を受ける可能性がある。

 「屋内で台の前に座る」という共通点や、スロットというカジノとの「共通台」の存在は気になるところ。

 昨年、ラスベガスに行ったが、そのエンターテイメント性の高さに強い印象を受けた。そのベガスの有名カジノ群も日本に進出したがっているという。そうなるとUSJやTDLばりのブランド価値を発揮し、支持する人は多いように思う。

 日本カジノ学界は「カジノが合法化されればイギリスと同程度の全国120ヵ所、パチンコの売り上げと同じくらいの20兆円規模の産業になる」と推測するが、話半分としても、縮小傾向にあるパチンコ産業にとっては充分に脅威ではないだろうか。

 インターネットではサイバーカジノが人気を博し、顧客を広げているが、空間を問わず、カジノという存在が身近になりつつある。「大手の参入」とともにパチンコにとって気になるところだ。
(李達英=朝・日輸出入商社pulgasari@yahoo.co.jp)

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