同胞コミュニティー東西南北
みえない民族=A楽しむ奇跡
朝大、プンムルロリサークル・セマチ
「なぜやるの?」という問いに「生活の一部」と答えるメンバーも
ここに注目! |
◆何もないところから自力で |
◆週3回の朝練 |
◆内外のイベントに多数出演 |
◆卒業後の力≠ノ |
◆「朝大発」の文化を |
3年前、今はもう卒業した1人の先輩が有志を集め、5人くらいで練習し出したのが始まりです。楽器も自分たちで購入し、経験もないのでビデオを見たり、金剛山歌劇団の団員に一から教わったといいます。まさに、何もないところからの自力のスタートでしたが、先輩たちは、民族の「カラッ(節回し、リズム、ノリ)」の虜(とりこ)でした。毎日、ひたすら練習したそうです。
やがて対外公演などに出演する機会も増え、昨年6月、大学当局から正式なクラブとして認定されました。「セマチ」とは、朝鮮民族になじみの深い、8分の9拍子のチャンダンのリズムのことです。 現在、部員は男女合わせて24人。週3回、朝7時半から朝練をし、午後・夕方の練習は公演などに応じて決めています。毎年冬、活動の集大成として「アッ(楽)」と題した公演を校内で行っています。内外のイベントなどへの出演も多く、最近では同胞や朝鮮学校から指導の依頼もあります。 「セマチ」は、少し大げさに言うと「奇跡」だと思います。日本で暮らす3世、4世が自然に民族の楽器を楽しんでいる…。普通に考えれば不自然かもしれないことが普通に自然に行われているのが「奇跡」なのです。目では見ることのできない民族性を身につけるとは、こういうことなのかもしれません。そして民族性とは理屈ではなく、楽しめるもの。こんな「奇跡」を起こせる民族教育は素晴らしい。民族の鼓動と一体化できる瞬間が最高です。 朝大生は卒業後、同胞社会を支え、その輪を広げる役割を果たすべき存在。その時、民族文化の素養は大きな力となるはずです。 当面の目標は、「カラッ」を自分たちのものにすること。そして将来的には、「朝大発の音」「朝大発の文化」を創造することです。 |