今週のスポット

日高生との触れ合いに喜び

アフター5は活動一筋

朝青山口・宇部小野田支部朴達成さん(28)


 家業の土木事業に精を出すかたわら、朝青山口・宇部小野田支部の副委員長として活動する朴達成さん(28)。「朝青支部の活動は趣味といえるほど楽しい」。

 朴さんが朝青の活動に足を踏み入れたのは、山口朝鮮高級学校を卒業して3年目のことだ。それまでは同胞企業に勤め、朝の8時から夜の12時まで働いていたため「同級生と遊ぶ暇さえなかった」。

 しかし、家業を手伝うようになってからは、夕方から夜にかけてフリータイムになった。ちょうどその頃、まるでタイミングを見計らったかのように、支部から呼び出しがかかった。

 朴さんを待ち受けていたのは、青年学校でウリマル(朝鮮語)を学んでいる約10人の日校生(日本の中学、高校に通う同胞生徒)らの送迎。人手が足りず、朴さんに白羽の矢がたったというわけだ。

 朴さんは、快く引き受けた。かねてから、「同胞のためになることをしたい」と考えていたからだ。そしてだんだん、日校生と触れ合うことに喜びを感じるようになった。送迎のたびに、生徒たちのウリマルが上達していったためだ。

 青年学校を巣立つ生徒から「ヒョンニム、コマプスムニダ!(お兄さん、ありがとう!)」と言われたときはうれしさが込み上げてきたという。

 それからは、日本社会に埋もれている同胞青年たちを探し出しては、少しでも民族や同胞社会のことを知ってもらおうと、家を訪ね歩く日々が続いた。

 ときには「二度と来るな!」と親から塩をまかれ、悔しい思いもした。でも、本人が心を開いてくれるまであきらめず、何度も通い続けた結果、話だけでも聞いてもらえるようになった。

 「コリアン同士、友だちになる機会を作ることは大切」と朴さんは強く思っている。そんな朴さんももうすぐ30歳。10代の考えが理解できないときもあるが「まだまだこれから」。(順)

日本語版TOPページ

 

会談の関連記事