新世紀へ−民族教育を歩く

4つの「カン」


のびのび元気な園児たち


 「三つ子の魂八十まで」という朝鮮のことわざがある。人間の成長過程において、幼児期がいかに大事であるかという認識を、昔の人々は経験から得ていたようだ。

 民族教育は、最も早くて3歳児から始まる。現在、各地に50ほどある朝鮮幼稚園は、「ウリ式総合保育」と呼ばれる独自の理念に基づく教育を行っている。当たり前のようだが、3つの子でも朝鮮人。ウリマルで生活し、民族のノリ(遊び)を楽しみ、キムチも好きになる。「ウリ式」という名のゆえんである。

 教育に対する人々の関心が年々高まる中で、いわゆる早期教育なども一部で注目を集めている。幼児教育に対する同胞父母らの意見も、大方次の2つに分けられるように思う。「なるべく小さいうちから勉強させた方がいい」と考える早期教育賛成型と、「やはり子どもはのびのび元気に育てたい」という知育偏重憂慮型だ。京都第1初級付属幼稚班のあるオモニは、以前に体験した日本の「お受験幼稚園」の印象をこう語った。「先生が漢字カードを次々めくり、子どもが次々に読む。その速さがポイントだと聞きましたが、子どもは息つく間もないという感じでした」。

 朝鮮幼稚園の考え方は後者だ。埼玉幼稚園の張仙玉園長は「子どもにとっては、遊びが何よりの勉強」と強調する。本園では折り紙やリトミック、野菜の栽培など体験的で自由な遊びを通して、手足や自律神経の発達を促すとともに、「生きる力=意欲」を育てる保育に重点を置く。

 「大切なのは『感・観・環・関』ですね」(姜和石記者)

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