取材ノート
世界に広がる新世代の夢
総聯第19回全体大会で「21世紀の主人公」と位置付けられた朝青、青商会、留学同の3団体のうち、朝青中央の朱相礎委員長をインタビューした。
話の中で印象に残ったのは、「同胞社会だけでなく日本社会、国際社会、統一社会を舞台に活躍したいという、若者のグローバルな夢の実現をサポートする」という部分である。 話を聞きながら、最近取材で接した2人の顔が思い浮かんだ。1人はWBC世界スーパーフライ級チャンピオンの洪昌守選手だ。 民族教育を受け、同胞社会で育ち、朝青活動に携わりながら念願のプロになり、世界王者の座に就いた。リング上で「朝鮮はひとつ」をアピールする洪選手。「ボクシングを通じて統一実現の日を近づけたい」と熱く、強く願っている。 記者と同世代、彼のような青年が誕生するとは、正直言って夢にも思わなかった。芸能人の中に朝鮮人が多いと聞くが、「私は在日コリアン」と公言するスターはほとんどいない。 洪選手は、出自を公言するだけでなく自分のアイデンティティーを貫く。だからその姿に共感し、憧れ、「努力すれば望みは叶う」と感じる同胞青年は多い。 もう1人は、朝鮮大学校外国語学部を卒業後、日本野鳥の会国際センターの研究員を務める沈初蓮さん。母語である朝鮮語に加え、たん能な英語、日本語を生かして、野鳥分布の調査や国際大会の事務局を担当するなど、世界各国を元気に飛び回っている。 最近では、北南朝鮮が共同プロジェクトを組んで制作した朝鮮に分布する野鳥のイラスト図鑑の発刊事業で、中心的役割を果たした。「この本1冊に統一の足がかりとなる要素がたくさん含まれている」と目を輝かせた。 これからも、世界をまたにかけて活躍する青年たちが同胞社会からどんどん生まれてくるだろう。とすれば、同胞社会の未来は明るい。(李賢順記者) |