オンマの家計簿Q&A―韓鐘哲J
住宅ローンの基本教えて
融資制度、金利、返済方法で分ける
Q
現在、住宅の購入を検討していますが、調べてみると住宅ローンの種類もいろいろあり、内容が良くわかりません。住宅ローンの基本について教えてください。
A 住宅ローンには、様々な種類がありますが融資制度によって2種類、金利によって3種類、返済方法によって2種類に分けることができます。 融資制度には、住宅金融公庫などの公的融資と、銀行など民間金融機関の民間融資の2種類があります。このうち公的融資には住宅金融公庫のほか、年金住宅融資、財形住宅融資、自治体融資などがあります。住宅金融公庫は国が設置した住宅ローンのための専門機関で、購入する物件が新築か中古か、一戸建てかマンションか、建売を購入するのか所有する土地の上に建築するのか等、購入物件の種類、構造、広さなどの諸条件によって融資限度額や金利が異なります。また、申し込み者にも、年齢や所得などの要件があるので、住宅金融公庫を利用するつもりなら、購入物件を決めてしまう前に融資条件に合致するか調べておいたほうが良いでしょう。年金住宅融資は、厚生年金や国民年金に3年以上加入していることなどが条件になっています。この融資はご夫婦ともに融資条件を満たしていれば、一つの物件に対してご夫婦それぞれが融資を申し込むことも可能です。財形住宅融資は財形貯蓄を行っている給与所得者に限り利用することができます。自治体融資は、都道府県や市町村が行っている住宅取得者向けの融資制度です。ただし、自治体によって融資条件、内容が異なるので、居住地や勤務先の自治体の住宅課などへ確認してください。 住宅ローンの金利には、固定金利型、変動金利型、固定金利選択型の3種類があります。固定金利型は、住宅ローンの借り始めから返済が終るまでの金利が決まっているものです。市場金利が上下しても当初の決められた金利のまま変らないので、返済計画を含めた将来のライフプランが立てやすいメリットがあります。変動金利型は、その時々の市場金利の動向によって金利が変るものです。一般的には固定金利型に比べ金利が低く設定されています。しかし、現在のように市場金利が低いときは良いのですが、市場金利が上昇した場合に毎月返済額に占める金利分の割合が多くなり、返済期間が終っても元金が残ってしまうリスクがあります。固定金利選択型は、当初3年、5年、10年などの特約期間を設定して、その期間は固定金利で、特約期間終了後にはその時点の金利で固定金利選択型にするか変動金利型にするかを選ぶことができます。公的融資のほとんどは固定金利型、民間融資は変動金利型か固定金利選択型の金利形態になっています。 返済方法は、元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。元利均等返済は、住宅ローンを完済するまで毎回の返済金額が一定金額になるように、利息と元金を調整した返済方法です。最初のうちは毎回の返済金額のほとんどが利息で占められ元金がなかなか減りません。しかし、毎回の返済金額が同じなので、将来の返済計画は立てやすくなります。元金均等返済は返済元金を返済期間で均等に割り、それに利息を加えた返済方法です。初回の返済金額が最も多く、返済を重ねるごとに毎回の返済金額が減っていきます。元金を早く返済できるメリットがありますが、融資の基準は厳しくなります。 民間ローンのほとんどは元利均等返済ですが、公的融資には元金均等返済を選ぶことができるものもあります。 |