グローバル新風

ブランド


 ルイ・ヴィトン、グッチ、エルメス、シャネル、プラダ、フェンディ、フェラガモ、クリスチャン・ディオール、ティファニーetc。

 言わずと知れた高級ブランドの面々だが、これら欧州系ブランドは不況の日本にあってもその影響をまったく受けず、むしろ売り上げを多いに伸ばしている。

 昨年は、これらブランドが軒並み2けた増から数10%増の売り上げを記録、いまや日本市場は世界の売り上げの3分の1を占めるお得意様である。

 ブランド各社はさらに売り上げを伸ばそうとしており、6月にはエルメスが全壁面ガラス張りの大型店を銀座にオープン、女性を中心に1000人以上が行列をつくった。

 筆者も見学がてらに行ってみたのだが、入口でこそ待たされたものの、店内の雰囲気は格別で、接客態度から展示の仕方、店のつくりから照明にいたるまで、高級かつ洗練された空気を感じさせる。

 値札には見慣れない桁が踊っていたが、しかしなんとも高尚な気分に浸らせてくれた。

 こういう「気分」を抱かせてくれるのも、ブランドの魅力のひとつなのだろう。

 実際、ブランド各社はその魅力を創るためばく大な資金を投じ、繊細なマネジメントで管理している。

 思想や哲学をも動員して創られるブランドイメージは「HERMES」や「CHANEL」というロゴに、とんでもない付加価値を吹き込む。

 そうして宿される内なる価値が、素材やデザインといった外面をさらに引き立てる。あとはまとう人の価値次第。 (李達英=朝・日輸出入商社pulgasari@yahoo.co.jp)

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