友へ
良き友らはもはやこの世になく
生き残った私たちも残忍な獄に捕えられ
地下水となり 息を殺して流れている
ときには国境の夜を越え
霊魂となってさまよい
同志よ忘れないで 勝利への信念を
いまは試練にたえねばならない時
心と体を鍛えよう 未来は美しく
私たちのものだから
別れの時がきた
あなたが見せてくれた勇気をもって
あなたが残してくれた武器をもって
私は行く
あなたが身をもって教えてくれた言葉
真の所有ではなく存在に向かう
限りない冒険のなかにあるという
闘いのなかで人間は
新しく生まれかわるのだという
革命は実践のなかでのみ
己の道を進むことができるという
あなたの言葉を胸に刻みながら
(統一念願45年6月)
リム・スギョン 1989年、全代協代表として平壌入りするのに先立ち、筆で書き残した詩。(「韓国日報」89年7月1日付より本紙編集部訳出)
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