檀君朝鮮期の文化水準示す
大集落址遺跡発掘調査
平壌7月30日発朝鮮中央通信によると、朝鮮社会科学院考古学研究所ではこのほど、平安南道徳川市南陽里にある檀君朝鮮時期の大集落址遺跡に対する総合的な発掘、研究を行った。
この遺跡は徳川市内から東南に24キロほどのところにある。考古学研究所では、遺跡の試掘および発掘を進め、10余万平方メートルの範囲に150余の住居跡が分布しているのを確認し、2つの新石器時代の住居跡と31の檀君朝鮮時期の住居跡を発掘した。 当時の人々が山間の奥地にまで大規模な集落を築いて暮らしていたことを示す南陽里遺跡は、これに見合った経済力はもとより、住人の生活や活動を統一的に組織、指揮するための強力な国家統治体系がすでに存在していたことを見せてくれる。 発掘された住居跡は柱の跡だけのものと礎石のあるもの、炉が1、2個あるものなど、さまざまである。 住居跡からは当時の文化の発展ぶりを示す遺物が発見された。 南陽里遺跡16号住居跡からは、同時期の代表的な遺物である琵琶形青銅槍先が出土した。琵琶形青銅槍先は琵琶形青銅短剣とともに古代朝鮮の人々が暮らしていた広い地域で使用されたが、琵琶形青銅短剣に比べてきわめてまれに発見される貴重なものである。 また、ボタンの形をした青銅器と、青銅鈴の鋳型も発見された。ボタンの形をした青銅器は、合金比率が科学技術的にも理に適った鋳造物で、数1000年がたった今も光沢を失っていない。 このほかにも、石でできた環状斧、短剣、槍先、鏃(矢じり)などの武器類、斧、手斧、ノミ、漁網錘、紡錘車などの道具は、当時の石器加工技術が非常に繊細で洗練されていたことを示している。 住居跡のほかには、3基の支石墓をはじめ数10基の墓が発掘された。 南陽里遺跡は、檀君朝鮮文化の高度な発展レベルを示す貴重な歴史的財宝となる。(朝鮮通信) |