今週のスポット

音楽の魅力にとりつかれ

音楽教室で講師務めて8年

愛知県富田市在住の李明さん(27)


 ヤマハシステム教室の専門講師、李明水さん(27)。得意とするのはエレクトーンで、4歳から習った。

 しかし、音楽講師は目指していた職業ではなかった。初級部から朝鮮学校に通い、愛知朝鮮中高級学校を卒業後は、地元の朝銀への就職を希望していた。

 でも、卒業する年になったある日、エレクトーン教室の先生から、音楽講師になるために勉強してみないかと、専門学校であるヤマハミュージックアカデミーへの入学を勧められた。

 親と相談した結果、長年学んできたエレクトーンの技術を生かしてみるのも悪くないと考え、試験を受けて合格。愛知朝高を卒業後、2年間通い、講師になった。

 それ以来、音楽が好きで好きでたまらなくなった。学生の頃は、「ただずるずる続けている」といった程度の感覚しかなかったのに、アカデミーでエレクトーン以外にもピアノとドラムを習い、作曲や声楽を初体験。音楽の歴史や発声法、リズムのとり方、フレーズに込められた思いの表現法などを学びながら、だんだん音楽の魅力にとりつかれていったという。

 現在、4歳から小学校6年生までの子どもたち、約50人を受け持っている。21人を個人レッスンし、9クラスを担当する。「自分に子どもができたらこんなにかわいいんだろうか、と思うくらいかわいくて仕方ない」と李さん。

 もっとも大きなやりがいを感じるのは、自分の教えた生徒がコンクールで賞を受賞するときだという。「作曲大会や発表会で賞をとる生徒をもっとたくさん育てたい」と目を輝かせる。

 3年前、新しいクラスを担当した。オーディションに合格した子どもたちがレッスンする新コースだ。自分も初心に返ってまた勉強しなおしたという。

 最近、同胞の子どもがこの専門コースに入ってきた。

 「日本人生徒しか教えたことがなかったので、とても嬉しい」(李賢順記者)

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