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来月3〜5日、江沢民・中華人民共和国主席の訪朝が両国から発表された。江主席は11年ぶりの公式訪問となる
▼金正日総書記の昨年5月と今年1月の非公式訪問を通じて、金日成主席と毛沢東主席、周恩来首相らかつての中国首脳との間で築かれた「血で結ばれた伝統的な朝中友好関係」を今後、さらに発展させていくことが確認されてきた。江主席の訪朝はその証しとなる ▼江主席訪朝の持つ意義は、朝中両国関係の強化、発展という側面だけに止まらない。というのも、昨年5月以降の北東アジア情勢の流れを見ると、金正日総書記の2度にわたる訪中があり、その過程で北南最高首脳の対面・共同宣言発表(6月)、プーチン訪朝(7月)が実現した ▼最近に目を移すと江・プーチン会談(7月)、そして金正日総書記・プーチン会談(8月)が行われた。また、江主席訪朝と時期を同じくして朱首相のロシアなど諸国訪問が予定されている。朝・中・ロトライアングル地域の関係構築が非常に活発であることが一目瞭然である。だから朝鮮問題ウォッチャーたちの間では「朝中両首脳、あるいは共同コミュニケで何が出てくるのか」興味津々に語られている ▼実際、10月に上海で開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)のホスト国である江主席の口から、金正日総書記の「オブザーバー招待」などという言葉が発せられると、国際社会は蜂の巣をつついたような騒ぎになるだろう。ブッシュ米大統領とのニアミス、金大中大統領との対面…。朝鮮外交は着実に歩を進めている。(彦) |