春・夏・秋・冬

 4日にオープンした東京ディズニーシーには、早朝から1万5000人が行列を作った。初日の入場者は何と3万人。隣接の東京ディズニーランドと合わせて年間2500万人の入場者が見込まれている。「今後、年間150億円を追加投資したい」とは運営会社社長の弁。世の中の不況とは無縁の話だ

▼一方で、7月の失業率が5%台という暗いニュース。これまで終身雇用制を誇り首切りなど絶対にしてこなかった大手家電メーカーですらリストラを発表することから見ても、その深刻さはうかがいしれよう

▼総務省が発表した主な産業別就業者数を見ると、昨年同月と比べて、農林業、建設業、製造業の就業者数が減少している。それだけ廃業者が増えているということだろう。土木・建設、製造業と言えば、同胞が多く携わっている分野。不安は人一倍だと思われる

▼そうした不安感は、商工連が7月に実施した同胞企業定期景況観測の結果にも反映されている。この調査では、東京、愛知、大阪、福岡などの300法人を対象に景況、売上高、資金繰り、設備、人手などについて聞いているが、いずれも「悪くなった」「落ち込んだ」との判断が大勢。とくに、土木・建設業でその傾向が著しい。資金繰り一つをとっても、中小零細企業が多数を占める同胞企業にとってはたいへんなことだ

▼いま、近畿の各地域や関東の4地域などでは、新たな民族金融機関設立に向けて、発起人らが昼夜をいとわぬ努力を傾けている。そこには、民族金融機関は絶対に必要だとの同胞たちの思いがある。(聖)

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