閑話休題
届いたメールは宝もの
看護婦1年生
「看護婦になりたい」。彼女がそう思うようになったのは、中級部の頃。北海道に住むハルモニが入院して、励ましの手紙を送った後に返事が届いた時だった。そこには「やさしい看護婦さんがついていてくれるから、何にも心配しなくていいよ」と書かれていた。
「くじけず頑張るハルモニを側で支えてくれているのは看護婦さん。いつか、自分も」と心に期した。 その夢を実現させて今春、看護婦生活をスタートさせた盧梨華さん(22)。同じ分会の、私にとっても娘のような存在。その彼女と久し振りに会った。 「どう?」「はい、大変だけど、やりがいがあります」。寝たきり老人、ケガして動けない患者。食事の世話から用便の世話まで休む暇もない一日。実働時間が12時間を超える日もしばしばある。そんな彼女が一番心なごむのが、同胞患者と接する時だと言う。 「先日も偶然、父母の仲人をした人が、検査入院したことがありました。私はどなたかも知らなかったのですが、あいさつすると私の『盧』の名札から話が弾み、昔、父がお世話になった人だと分かって、本当に驚きました」。早速、その人から、父あてにメールが届いた。 …20年以上も前に、縁あって結婚に立ち会い、誕生した娘さんが民族教育を経て、いつのまに立派になって。患者さんたちも良くやっていると褒めていました。私たちが民族教育事業に捧げた青春は間違いなく継承されたと思いました…。 その一文は今や彼女の宝物になった。苦しい時、辛い時に、それを取りだして読むと力がわいてくると微笑んだ。(粉) |