大きく見えた祖国の姿
「世界に類見ない在日朝鮮人運動」意義を実感
第15回世界青年祭典に参加して/宋俊植(朝青東京・足立支部委員長、26)
アルジェリアの首都アルジェで行われた第15回世界青年学生祭典(8月8〜16日)に、朝鮮青年学生代表団の一員として参加した。世界に散らばる青年の親善、団結をはかることを目的に行われたもので、80余ヵ国から6000余人の青年たちが集まった。
朝鮮代表団151人のうち、10人が在日同胞青年だった。メンバーは朱相礎・朝青中央委員長、朴栄致・留学同中央委員長をはじめ朝青活動家、朝鮮学校教員、商工会の職員らで構成された。われわれ10人は、祖国の温かい配慮のもと、海外公民として国際舞台に立つことができたのだ。 期間中、政治、文化芸術、スポーツ祭典などが行われ、会場には各国の青年運動を紹介するコーナーが設けられた。 朝鮮代表団には1番大きなコーナーが準備され、われわれはそこで総聯や朝青の活動を積極的に紹介した。同胞青年にウリマルを教える青年学校やサマースクールの様子、プロボクシング世界チャンピオンの洪昌守選手がたたかう姿を写真展示し、解説していった。 在日同胞の存在や総聯の活動を知った世界の青年たちは、異国の地で民族性を守る姿、つまり在日朝鮮人運動を「他国に例を見ないもの」と言っては、感嘆を隠さなかった。 他国に例を見ない海外僑胞運動――。その反響の大きさに、祖国の海外同胞政策のすばらしさを改めて感じた。 ◇ ◇ 40度近い猛暑の中、ハードな日程だったが、少しも苦ではなかった。なぜなら、祖国の青年たちと寝食をともにしながら彼らに祖国を感じ、笑顔をもらい、信念を確認し合えたからだ。 祖国の青年たちは、いついかなる時でも、自らの手で強盛大国を作り上げるという意志を胸に抱いていた。 慈江道出身で、このたび完成した青年英雄道路建設事業の中心メンバーだったある青年は私にこう言った。「われわれはただ座ってはいない。自力更生の力で必ず強盛大国を作りあげる」と。また、60人にのぼる芸術公演のメンバーは、現地で寝る間も惜しみながら公演の練習にいそしんでいた。朝鮮文化、そして朝鮮の姿を1人でも多くの青年に伝えたい、という一心で。祖国に対する彼らの気持ちは純粋で、その誇りは揺るぎのないものだった。 各国の青年が出演する文化公演で朝鮮代表はトップバッターを切った。その公演は、テレビで1時間半上映されるほどの人気ぶりだった。 芸術公演だけではない。 朝鮮代表団を見るたび、朝鮮の旗を見るたびに「コリア、コリア」と口にする人々。朝鮮が第3世界と地道な交流を続けてきた結果、祖国の自主政治に対する支持の表れだと思った。 何より朝鮮に対するひぼう中傷が飛び交う日本で暮らす私にとって、第3世界、そして旧社会主義、資本主義国家からも大きな支持を受けている祖国の姿は驚きであった。祖国が大きく見えた。 ◇ ◇ 祭典に参加し、自らが関わる在日朝鮮人運動を客観的に見つめることができた。 若者が手をこまねいていては何も変わらない。3年後に迎える総聯20全大会まで、過半数にわたる同胞青年とつながり、豊かな同胞社会を築いていくことがわれわれ朝青の活動家に課せられた使命だ。 同胞社会における自らの使命についてより深い認識を与え、視野を広げてくれた祖国に感謝したい。 |