春・夏・秋・冬

 テレビから流れる映像を何度見ても、その衝撃が薄れるものではない。いわずもがな。米国で起きた同時多発テロである。世界経済のシンボルとも言える世界貿易センタービルに飛行機が突っ込む。天にまで届くかと思われる超高層ビルがまたたく間に倒壊。信じられない光景だ

▼テロの標的となったビルには大勢の一般人が勤務していた。もし自分がその場にいたら、と思うと、本当に恐ろしい。いつものように仕事を始める前にコーヒーの1杯でも飲んでくつろいでいた時に、突然飛行機がぶつかってくるなどと、誰が想像できよう

▼84階で勤務していた人は、1時間半かけて非常階段で1階にたどりついた。飛行機がぶつかったのはわずか2階上だったという。90階から同僚らと逃げた人は、9階にたどりついた時、ビル全体が大きく揺れるのを経験した。直後、停電になったが、消防士の手を借りて何とか脱出できたという

▼ビルの中には、足の遅い年配者も多数いたに違いない。日頃体力を鍛えておかなければ、90階から階段で降りられるだろうか。そして何よりもパニックに陥ってしまい、その場から動けなくなったら。テレビの映像を見ながら、そんなことをあれこれ考えてしまった

▼朝鮮の外務省スポークスマンは12日、この事件について、「国連加盟国として、あらゆる形態のテロリズムおよびそれに対するあらゆる支援に反対しており、この立場が変わることはない」といち早く表明した。どんな理由であれ、暴力によって訴える手段は断じて許されない。(聖)

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